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洗剤の種類・特徴を知れば、用途に適した洗剤が選べる!

洗剤にはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。一つひとつの特徴を知ることで、用途に合った洗剤を選べるでしょう。
本記事では、洗剤の種類と特徴について解説します。

洗剤の液性

洗剤の液性は、溶液中の水素イオン濃度pH(ペーハー)値によって「中性」「酸性」「アルカリ性」の三つに分けられます。大きく分けると、pH7あたりのものを「中性」、それ以下を「酸性」、それ以上のものを「アルカリ性」と呼びます。

pHが高い(もしくは低い)ほど洗浄力は上がる一方、材質や手肌に与える影響力も強くなります。

1:酸性

pH3未満のものを「酸性」と呼びます。酸性の洗剤は便器にこびりついた尿石や石けんカス、水アカなどをよく落とします。一方で天然石タイルや金属といった材質に使用すると、ダメージを与えることがあります。また、接触することで皮膚や目にも刺激を与えます。また、塩素系漂白剤と混ざると、塩素ガスが発生してしまいます。

2:弱酸性

pHが3〜6のものを「弱酸性」と呼びます。弱酸性の洗剤は軽い石けんカスや湯アカを落とす際に有効です。

3:中性

pHが6〜8のものを「中性」と呼びます。肌や材質に対するダメージは少ないですが、洗浄力は他の液性のものと比べて強くありません。付着してからそれほど時間が経っていない、軽い汚れを落とす際に効果があります。

4:弱アルカリ性

pHが8〜11のものを「弱アルカリ性」と呼びます。弱アルカリ性の洗剤は洗浄力が高く、軽い汚れから皮脂汚れ、タバコのヤニといったガンコな汚れを落とします。しかし、接触することで皮膚や目に強い刺激を与える場合があります。

5:アルカリ性

pHが11以上のものを「アルカリ性」と呼びます。アルカリ性の洗剤はしつこい油汚れやシミなどに効果を発揮します。一方、洗浄力が強力なために材質や人肌にもダメージを与えてしまいます。

合成洗剤

合成洗剤とは、本来は混ざらない石油、パーム油などの成分を、主成分である界面活性剤でまとめた洗剤です。界面活性剤には汚れを剥がし落とす効果だけでなく、汚れの再接着を防ぐ効果もあります。

合成洗剤の中にも酸性・弱酸性・中性・弱アルカリ性・アルカリ性の5段階の液性が存在します。酸性やアルカリ性に偏るほど汚れは落ちやすくなりますが、手肌や材質にはダメージを与えます。一方中性洗剤は、効き目は強くありませんが、手肌や材質にあまり影響を与えません。

エコ洗剤

エコ洗剤は、植物由来の天然洗浄成分で作られた洗剤のことです。人工の界面活性剤と比べ、排水後も自然に分解されるため環境に優しく、オーガニック洗剤と呼ばれることもあります。また、合成洗剤は材質や手肌にダメージを与えることがありますが、エコ洗剤は手肌にも材質にも優しいのが特徴です。

取れにくくなった汚れを落とすのには不向きですが、水アカや石けんカス、便器の黄ばみや浴室の湯アカといった幅広い汚れを落とせます。

洗浄剤

洗浄剤は酸化剤やアルカリ製剤と呼ばれることもあり、酸やアルカリの化学作用で汚れを落とします。合成洗剤が界面活性剤の働きで汚れを落とすのに対し、洗浄剤は中和作用で汚れを落とします。

洗浄剤は合成洗剤よりも強力なため、キッチン、浴室、トイレなど水まわりにこびりついた汚れがよく落ちます。カビ取り剤や泡が出るタイプのパイプクリーナーなども洗浄剤です。注意点は、合成洗剤より強力なため、材質にダメージを与えてしまう可能性があることです。

一般的に合成洗剤よりも強力であり、塗装面をはがしたり、変色させたりする場合もあるので要注意。説明書きをよく読んでから使いましょう。

漂白剤

漂白剤は、シミや色のついた汚れを取り除く洗剤です。菌やニオイを除去する効果もあり、大きく以下の3つの種類に分かれます。

・塩素系漂白剤
強い漂白力があります。タイルの隙間にできたカビ汚れなど、取りにくい頑固な汚れを取る際に最適です。

・酸素系漂白剤
塩素系漂白剤より効き目がおだやかです。脱脂力があるため、頑固な油汚れや排水管の汚れに効果があります。

・還元型
鉄サビ汚れを取る際に効果的です。塩素系漂白剤や鉄分によって、黄ばんだものを元の色に回復させる効果もあります。

研磨剤

研磨剤はクレンザーとも呼ばれており、界面活性剤と研磨剤が含まれています。こびりついた汚れをこすり落とすため、トイレの黒ずみや水アカに効果的です。

クレンザーにはクリームタイプと粉末タイプがあります。クリームタイプの方が粉末タイプと比べて粒子が細かく、傷つきにくいのが特徴です。まずクリームタイプで試してみて、効果が得られなかった場合に粉末タイプのものを使いましょう。

用途にあった洗剤を使用して、効果的なお掃除を!

洗剤は種類が多く、どれを使っていいか迷ってしまいがちです。それぞれのメリット・デメリットを知ることで、汚れに合わせたものを選べます。一方、洗剤選びを間違えると、材質を傷つけてしまうおそれもあります。使う場所の汚れの種類、材質などを調べた上で、適切な洗剤を選びましょう。

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