【エアコンのカビの原因と対策】チェックリストで今すぐカビレベルを見抜ける！

カビが繁殖しやすい温度は、一般的に20～30度とされており、これは人間が快適と感じる温度とほぼ同じです。特に、25～28度はカビの繁殖が最も活発になる温度帯で、エアコンを使用したときの夏の室温とおおよそ一致します。

また、冬でも暖房によって室温はある程度保たれることも、エアコン内部にカビが繁殖しやすい原因です。

カビは湿度が高い環境を好み、特に湿度が80％を超えると急激に増殖します。湿度を高める原因となるのが、冷房やドライ運転中のエアコン内部の熱交換器に発生する結露です。

エアコン内部に発生した水分は、排水管を通って外部に排出されますが、一部は内部に残り、カビが繁殖しやすい高湿度の環境を作り出してしまいます。特に夏のエアコン内部は、カビにとって絶好の繁殖環境です。

カビは、高温多湿の環境に加え、栄養がなければ繁殖できません。カビにとっての栄養源は、私たち人間にとっての「汚れ」です。

エアコンは部屋の空気を吸い込んで運転するため、空気中のホコリやキッチンの油汚れ、タバコのヤニなど、さまざまな汚れを内部に取り込んでしまいます。これらの汚れには、カビの栄養となるタンパク質や人の垢、などが含まれており、カビはこれらを栄養分にして繁殖します。

吹き出し口に付いているカビは、台所用の中性洗剤を薄めたものを使って洗いましょう。薄めの布を割りばしなどに巻きつけたものを作っておき、細かいパーツとパーツの間を拭きます。

1. エアコンの電源を抜く
2. エアコンの吹き出し口をゆっくり開く
3. 薄い雑巾などを割りばしなどに巻きつけたものを作る
4. 薄めた中性洗剤を布に吹き付け、固く絞る
5. 送風ファンやなどに触らないようプラスチックの部分のみやさしく拭く

エアコンのフィルターにまでカビが生えている場合は、取り外して中性洗剤で洗いましょう。毛足の長いブラシでやさしくこすることが重要です。フィルター掃除の手順は以下のとおりです。

1. エアコンからフィルターをはずす
2. フィルターに付着したホコリを掃除機で吸い取る
3. フィルターを水洗いする
4. フィルターの汚れを中性洗剤とブラシで洗う
5. フィルターを乾燥させてエアコンに取り付ける

詳細はこちらの記事もご確認ください。
【保存版】エアコンのフィルター掃除のやり方！水洗いと掃除機での方法を解説

自動お掃除機能付きエアコンは、フィルターを自動でキレイにしてくれますが、内部の掃除は行なわれません。そのため、フィルター掃除は3ヵ月～半年に1回程度で十分ですが、フィルターの奥の熱交換器や送風ファンにカビを繁殖させないためのメンテナンスは必須です。

自動お掃除機能付きエアコンの方も一年に一度程度はエアコンクリーニングを専門業者に依頼することを推奨します。

エアコンのカビ掃除は、エアコンのクリーニングを専門にしている会社に依頼するのがいちばんです。プロならではの専用機材と洗剤で内部を徹底洗浄し、カビや汚れをしっかり除去できます。専門知識と技術で安全・確実に作業を行ない、故障の心配もありません。

ダスキンのエアコンクリーニングの場合の手順は以下のとおりです。

1.動作の確認：エアコンが正常に動作するか確認する。
2.養生の実施：エアコン内部の電装部やエアコン周辺が汚れないように養生する。
3.パーツの分解：前面カバーやフィルターを外す。
4.ホコリの除去：エアコンにたまったホコリをバキュームで除去する。
5.高圧洗浄実施：熱交換器や送風ファンのカビやホコリを、専用の資器材と薬剤を用いて高圧洗浄する。
6.すすぎ：高圧水で徹底的にすすぐ。
7.パーツ洗浄：取り外したパーツを洗う。※浴室などをお借りする場合あり
8.乾燥：しっかり乾燥や拭き上げを行なう。
9.抗菌・防カビ処理：パーツ一つひとつに抗菌・防カビ処理を実施。
10.組み立て：元の状態に戻す。
11.動作確認：正常に動作することを確認して終了。

また、カビが原因でエアコンクリーニングを依頼するのであれば、カビの予防対策への力の入れ具合も見ておくと良いでしょう。

同じ生活環境と条件であれば、カビはいずれ生えてくるので、しっかり研究で効果を確かめられている防カビ剤でアフターケアをしてくれる会社を選びましょう。ダスキンのエアコンクリーニングでは、検証結果で一年は効果が持続した抗菌コートをオプションで選ぶことができます。カビでお困りの方は一度サービス内容をご確認ください。

エアコンを冷房やドライ運転で長時間使うと、エアコン内部はかなり冷えた状態になります。この状態のまま運転を停止すると、外気温との温度差でエアコン内部に結露が発生します。この結露が、カビの大好物である「高湿度」の原因となってしまうのです。

そこで重要なのが、エアコン使用後の「送風運転」です。エアコン内部の温度を外気温に近づけ、結露の発生を抑える効果があります。具体的な方法は以下のとおりです。

1. エアコンを冷房やドライで長時間使用する
2. リモコンの「停止」ボタンを押さずに「送風」運転に切り替える。（送風運転がない場合は冷房の設定温度を30℃にする）
3. 30分ほど送風運転をしてから、停止ボタンを押す

なお、「内部クリーン機能」が付いているエアコンであれば、設定しておくと自動で使用後の送風運転をしてくれます。

エアコンを使用しないシーズンでも、月に1回は送風運転を行なうと、よりカビ予防の効果が高まるでしょう。

エアコンのフィルターは、ホコリやチリなど空気中のさまざまな汚れが溜まりやすい箇所です。そうした汚れはカビの栄養となってしまうため、エアコンをよく使う時期（夏や冬）は、少なくとも2週間に1回 はフィルターを掃除しましょう。

「そんなに掃除をする必要があるの？」と驚くかもしれませんが、エアコンを稼働させている時間が長いほど、ホコリも溜まりやすいのです。

基本的には掃除機でホコリを吸い取れば良いですが、それでも汚れが気になる場合は、薄めた中性洗剤で優しく洗いましょう。そのあとは、陰干しでしっかり乾かしてください。

部屋の空気が汚れていれば、それを吸い込むエアコンも当然汚れます。ホコリや汚れはカビの栄養源であるため、部屋の空気をキレイに保つことが重要です。

具体的には、空気清浄機で空気中の汚れを除去したり、ホコリを吸着するモップなどを使って部屋を掃除したりするとよいでしょう。掃除の際は、床や家具はもちろん、壁や天井など部屋全体のホコリを取り除くようにします。

室内が外気よりも湿度が高い場合は、こまめに窓を開けて換気し、湿度を外と同じ状態まで下げてください。そうすることで、カビの原因の一つである高湿度を防げます。

また、換気は室内の空気清浄にも効果的です。室内の空気中に混ざった汚れが屋外に出ることで、エアコンへの汚れの取り込みが減り、カビ予防にも効果的です。