
環境にやさしいお掃除アイテムとして、重曹は今や広く知られる存在です。
しかし、どのような汚れに強いのか、どのような使い方が適しているのか、よく知らないまま使っている方もいるかもしれません。重曹を改めて理解して、お掃除により一層役立てましょう。
本記事では、重曹がお掃除で活躍する理由、おすすめの使い方や使うのに適した場所、さらに重曹でお掃除を始める前に知っておきたい注意点も紹介します。ぜひ参考にしてください。
目次
重曹がお掃除用として活躍する理由

多くの選択肢がある中で、お掃除に重曹が選ばれるのにはどのような理由があるのでしょうか。ここでは、重曹がお掃除アイテムとして活躍する3つの理由を紹介します。
エコで安全性が高い素材
重曹(炭酸水素ナトリウム)は食塩や二酸化炭素を原料に作られる物質で、アルカリ性の性質を持ちます。医療用として用いられる他、発泡性があることから食用のベーキングパウダー(ふくらし粉)としても使われます。
このように医療や食品に使われる成分として知られており、小さなお子さん・ペットのいる家庭をはじめ、多くの方にお掃除アイテムとして選ばれています。
また、重曹は水に溶けにくい性質があるため、細かな粒子が研磨剤として役立ちます。
手軽に手に入るアイテム
手に入りやすいポピュラーな素材である点も、重曹が日常的なお掃除に取り入れやすい理由です。
まずは少量から試してみたいという場合には、100円ショップでも購入できます。また、重曹は1kgでも価格はわずか数百円ほどと、手に入れやすい価格で惜しまず使えることも魅力です。
重曹とセスキ炭酸ソーダの違い
セスキ炭酸ソーダも、重曹(炭酸水素ナトリウム)のような性質を持つ物質です。重曹と同じアルカリ性のため、重曹と似たお掃除効果が期待されます。
ただし、セスキ炭酸ソーダは重曹よりも水に溶けやすく、アルカリ性もより強いため、お掃除の際にはセスキ炭酸ソーダの方が使い勝手がよい場面もあるでしょう。
一方で、水に溶けやすい分、研磨剤としての効果は重曹より低く、こびりついた汚れを取り除きたい場面では、重曹の方がお掃除に役立つと考えられます。
重曹とクエン酸のお掃除での使い分け方法
クエン酸は柑橘系の果物に含まれる有機酸の一種で、アルカリ性の重曹とは逆に酸性の性質を持つ物質です。重曹とクエン酸にはおもに以下のような違いがあります。
| 重曹 | クエン酸 | |
|---|---|---|
| 性質 | 弱アルカリ性 | 酸性 |
| 特長 | さまざまな場所・目的に利用できる便利なお掃除アイテム | 水垢など、水まわりのお掃除に効果を発揮 |
| おもなお掃除効果 | 油汚れの分解・汚れの吸着・研磨剤・消臭など | 水垢や石鹸カスの除去・消臭 |
そもそも水垢とは、水道水に含まれるカルシウムの結晶です。クエン酸は酸性のため、アルカリ性の汚れである水垢を中和し、やわらかくして落とすことができます。
他にも、弱アルカリ性である石鹸のカス・トイレの黄ばみ(尿石)にも、クエン酸による中和が有効です。
研磨剤として優秀な重曹でも水垢などを落とせる場合も多いですが、水まわりの汚れがどうしても落ちにくいと感じたら、クエン酸でお掃除してみるとよいでしょう※。
※「クエン酸」は塩素系漂白剤と一緒に使うと有毒なガスを発生して危険なため、一緒には使用しないようにしましょう。
おすすめの重曹の使い方

使い方のバリエーションが豊富なのも重曹の魅力です。おすすめの重曹の使い方を4つ紹介しますので、状況に合わせて使い分けてみてください。
なお、ここで紹介する分量はあくまで目安です。実際に使用する際は、購入した重曹の説明文を確認してください。
粉末を振りかけてこする
粉末状で販売されている重曹は、そのままの状態でもお掃除に使用できます。使い方は、茶渋のついた湯飲み、焦げついた鍋などに振りかけてこするだけと簡単です。
また、粉末状の重曹は、生ゴミの上に振りかけたり、容器に入れた重曹を冷蔵庫内に入れたりと消臭剤としても活躍します。
重曹水をスプレーして拭き取る
スプレーボトル入りの重曹水は、日常的なお掃除に役立ちます。
市販のモノもありますが、粉末で購入した重曹から自作することも可能です。作り方は、水またはお湯100mLに対して、小さじ1程度の重曹を溶かすだけです。
使い方は、汚れが気になる場所に重曹水を吹きかけ、拭き取ってください。コンロ周りやお風呂など、日常的な汚れをサッと落としたい時におすすめです。
重曹ペーストを塗って洗い流す
重曹水で拭き取るだけでは落としきれない汚れには、重曹ペーストがおすすめです。
重曹ペーストは、重曹大さじ3に対して、水大さじ1を少しずつ加えながらよく混ぜて作ります。使いやすい粘度になるように、水の量は調整してください。汚れに重曹ペーストを塗布し、しばらく放置したのちにこすりながら洗い流します。
鍋や五徳の焦げつき汚れを落とす際などもおすすめです。
重曹で煮る・浸け置きする
重曹ペーストでも取りきれないひどい汚れには、重曹で煮たり浸け置きしたりするのが効果的です。
例えば、鍋の内側になかなか取れない焦げつきがある場合、鍋に水と重曹を入れて煮てしまいましょう。重曹は、水500mLに対して大さじ2を目安にしてください。
焦げが浮き上がるまで煮たら水を捨て、さらに重曹ペーストでこするのがおすすめです。その後よく洗い、乾拭きをします。
特にガンコな汚れには、煮たあとにすぐお湯を捨てず、数時間浸け置きするとより効果を感じられるはずです。
重曹でお掃除できる場所と期待される効果

幅広い種類の汚れを落とせる重曹は、家庭内のさまざまな場所のお掃除に活躍します。ここでは、重曹でお掃除できる具体的な場所や、落とせる汚れの種類を詳しく紹介します。
キッチン:油汚れや焦げつき
弱アルカリ性の重曹は、酸性の性質を持つ油汚れを落とすのに適しています。そのため、キッチンは重曹が特に活躍する場所です。
換気扇(レンジフード)・五徳・魚焼きグリルなどのコンロ周りや、電子レンジ・オーブントースター・食器洗い乾燥機などの内部に飛び散った油汚れに使ってみましょう。
また、シンクや排水口のお掃除に重曹とクエン酸を使うと発泡が起き、その作用で汚れを浮き上がらせ、ヌメリやニオイの軽減に役立ちます。
その他にも研磨剤として、鍋の焦げつき・家電に付着した手垢汚れのお掃除にも選ばれることが多いです。消臭効果も期待できるため、ニオイが気になるゴミ箱のお掃除にも適しています。
キッチンまわりのお掃除についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶関連記事:レンジフードをきれいに掃除して、換気能力を上げよう!
▶関連記事:キッチンの油汚れをなんとかしたい!ギトギト&ベタつき撃退ガイド
▶関連記事:<掃除のプロが解説>キッチンシンクをキレイに掃除する方法
お風呂:湯垢や皮脂汚れ
お風呂の湯垢や皮脂汚れも、重曹で落とせます。天井・壁・床・浴槽など、浴室のさまざまな場所のお掃除に重曹を活用しましょう(※樹脂製の浴槽や壁は、重曹でこすると傷がつくおそれがあります)。
また、重曹の研磨作用で軽い汚れを落とせる場合もあります。ただし、鏡のコーティングや素材によっては傷がつくおそれがあるため、水垢にはクエン酸を使う方法も検討し、事前に目立たない場所で確認しましょう。
排水口やシャワーヘッドのお掃除には、重曹だけでなくクエン酸を加えると、さらに汚れ落ちを実感できるでしょう。
お風呂掃除についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶関連記事:お風呂掃除の正しいやり方を徹底解説|浴室をキレイにする洗い方のコツとは?
※樹脂製の浴槽や壁は、重曹でこすると傷がつくおそれがあります。
トイレ:黒ずみやニオイ
トイレの黒ずみやニオイ対策にも、重曹を活用できます。特に汚れが気になる時は、重曹を黒ずみの気になる部分にまいて、ひと晩置くのもよいでしょう。
消臭効果も期待できるため、壁・床・便器・ドアノブなど、トイレのあらゆる場所の拭き掃除におすすめです。
トイレ掃除についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶関連記事:トイレの黒ズミが取れなくなる前に!きれいにおそうじする方法
各部屋の床や壁:汚れやニオイ
フローリングの床には、素足で歩いた際に付着する皮脂汚れや、食べこぼしの油汚れなどが残っています。カーペットを敷いている場合には、汚れだけでなくニオイもしみ込んでいるでしょう。
このような時にも、油汚れや皮脂汚れを中和して落とす重曹を使うと、さっぱりキレイに汚れやベタつき、ニオイを取り除けます。
床や壁のお掃除についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶関連記事:毎日触れる床は常にキレイにしたい…!床(フローリング・化学床・畳)のおそうじ方法
▶関連記事:【リビングの壁を掃除】汚れ別に壁をキレイにする方法を紹介
洗濯機(洗濯槽)のお掃除にも重曹は使える?
洗濯槽の黒ずみやニオイ対策として、重曹を使いたいと考える方もいるでしょう。重曹には皮脂汚れやニオイを軽減する働きが期待できますが、洗濯機への使用には注意が必要です。
重曹は水に溶けにくい性質があるため、溶け残った重曹が洗濯槽や排水経路に残り、詰まりや故障の原因になるおそれがあります。特にドラム式洗濯機は使用水量が少ないため、重曹が残りやすく、使用を避けたほうがよい場合があります。
そのため、洗濯槽のお掃除では自己判断で重曹を使わず、まずは洗濯機の取扱説明書を確認しましょう。
メーカーや機種によっては重曹の使用が推奨されていない場合があります。洗濯槽のお手入れには、メーカー指定の洗濯槽クリーナーや、取扱説明書で使用可能とされている洗浄剤を選ぶとよいでしょう。
洗濯機のお掃除についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▶関連記事:衣類をキレイに洗濯するためには洗濯機のお掃除が必須!
重曹でお掃除する時に気をつけること

さまざまな使い方ができて便利な重曹ですが、使用する際の注意点を押さえておくことも大切です。ここでは、重曹をお掃除に使う前に知っておきたい3つの注意点を紹介します。
素手で触らない
弱アルカリ性の重曹は、素手で触れること自体が危険というわけではありません。しかし、長時間触っていると肌荒れを起こす可能性があるため、ビニール手袋やゴム手袋を着用して扱うことをおすすめします。
日頃から肌が弱い方や、時間をかけてお掃除する場合などは特に注意してください。また、お掃除が終わったあとの手洗いも念入りに行いましょう。
お掃除する場所の素材を確認する
重曹を使いお掃除できる場所は多く、何にでも使えるように感じるかもしれません。しかし、重曹と相性のよくない素材があることも覚えておきましょう。
初めて重曹を使う場所は特に、素材の種類を確認しておく必要があります。重曹の使用を推奨できない素材には、以下のようなモノがあります。
・ アルミや銅などの金属:化学反応により黒く変色する
・ 無垢材:黒く変色する
・ 漆器:表面に傷がつく
・ 大理石:変質する(ザラザラになる)
・ 畳:黄色く変色する
使用する重曹の裏面のラベルの記載も併せて確認してください。
自作の重曹水や重曹ペーストの作り置きはしない
手作りした重曹水や重曹ペーストは、お掃除のたびに使い切れる量だけ作るのがおすすめです。水道水を使って作った重曹水は、時間が経つと雑菌が繁殖するおそれがあり、衛生面が気になるためです。
重曹水スプレーは、長くても1週間以内に使い切ることを意識しましょう。重曹ペーストは、密閉容器に入れて数日程度は保存できますが、なるべく使い切れる分量を作るように心がけてください。
お掃除のたびに作るのが大変なら、市販の重曹スプレーや重曹ペーストを利用するのもよいでしょう。無理なく続けられる方法を探してみてください。
エコなお掃除にこだわるならダスキンへ依頼しよう
食用としても用いられる重曹は安全性が高く、油汚れや皮脂汚れを落とす・水に溶けにくく研磨剤として使える・発泡力で汚れを浮き上がらせる・消臭効果が期待されるなど、お掃除アイテムとしても人気です。
自然派のお掃除にこだわるなら、さらにアルカリ性の強いセスキ炭酸ソーダ、反対の性質である酸性のクエン酸などを併用して、それぞれの強みを上手に活用するとよいでしょう。
ダスキンでは、合成洗剤の代わりに、食品などにも使われる重曹などの身近な材料を使ってお掃除をする「エコお掃除」をお客様のご希望に合わせて行っています。訪問見積りは無料ですので、ぜひ1度お問い合わせください。
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