住宅の種類や立地を問わず、ベランダは汚れやすい場所です。そのため、お掃除ができていないと、さまざまなトラブルを引き起こしてしまう可能性があります。
しかし、住宅によってはベランダで水を流せないため、どのようにお掃除すべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ベランダ掃除を実施する適切なタイミングをふまえつつ、2パターンのお掃除方法やベランダ掃除ができていない場合に考えられる問題についてご紹介します。
目次
ベランダ掃除はどのタイミングで実施すべき?
ベランダを良好な状態に保つためには、適切なタイミングでお掃除を実施することが大切です。そこで、ベランダ掃除の「頻度」と「天候」についてご紹介します。
頻度
一般的な住宅のベランダでは、月1回のペースで簡単な掃き掃除やゴミ拾いを実施するだけで、きれいな状態をキープできます。
水や洗剤を用いた本格的なお掃除は近所への配慮が必要ですが、月1回の簡単なお掃除を欠かさなければ、半年に1回程度のペースで十分です。
天候
ベランダ掃除を行う場合、晴れの日より湿度の高い曇りの日がおすすめです。
晴れの日は湿気が少ないので、ホコリが飛散しやすく、水や洗剤もすぐに乾いてしまうため、ベランダ掃除には適していません。
また、風が強い日も同様にホコリが飛び散りやすく、お掃除には不向きです。事前に天候を確認しておきましょう。
水を流さないベランダ掃除方法
マンションの場合、管理規約でベランダに大量の水を流すのを禁止しているケースが多く見られます。隣の部屋のベランダに汚れた水が流れたり、階下で水漏れが発生したりする可能性が高いためです。
また、戸建てでも隣家との距離や水栓の位置によっては、水を使ったお掃除が難しい場合があります。
そこで、水を流さないベランダ掃除の方法を2種類紹介します。
どのお掃除方法を実践するにしても、事前にベランダを片付けておくことが大切です。プランターや収納ボックスなど、お掃除の邪魔になるものはほかの場所に移しておきましょう。
ほうき・タオルを使う方法
ほうきとタオルを使った簡単なお掃除だけでも、ベランダの状態を整えられます。
【必要なお掃除用具】
・ ほうき
・ ちり取り
・ タオル
【手順】
1. 手すりを拭く
タオルを水で濡らし、固く絞ってから手すりの汚れを拭き取ります。
2. 掃き掃除をする
風上から風下に向かってほうきを掃き、ゴミやホコリをちり取りに集めて捨てます。
汚れやゴミを室内に持ち込まないように、ほうき・ちり取りはベランダ専用のものを用意するのがおすすめです。
また、ほうきの素材によって集めやすいゴミが異なります。ベランダに多い小さなゴミや砂ボコリには黒シダや混穂のように穂が細かく、しなやかなものが適しているでしょう。
化学繊維のほうきは水に強いため、溝や濡れた落ち葉などに適しています。状況に合わせて使い分けましょう。
新聞紙を使う方法
水に濡らし固く絞った新聞紙を使えば、ベランダの小さなゴミや床についた汚れを効果的に取り除くことができます。
【必要なお掃除用具】
・ 新聞紙
・ 水入りバケツ
・ ほうき
・ ちり取り
【手順】
1. 掃き掃除をする
大きなゴミやホコリが落ちている場合、先に掃き取ります。
2. 新聞紙をちぎって水に浸す
適当なサイズにちぎった新聞紙をバケツ内の水に浸します。
3. 新聞紙をベランダの床に撒く
新聞紙を絞ってから丸め、偏りなくベランダの床全体にばら撒いたあと、ほうきで掃き集めます。こうすることで濡れた新聞紙が空気中に舞い上がりやすいホコリや細かな砂汚れを吸着して取り除いてくれます。
この方法は水を少量しか使わないため、マンションなどの集合住宅でも実践しやすいでしょう。
水で洗い流すベランダ掃除方法
水を使っても問題ない場合、より本格的なベランダ掃除が可能です。ただし、場所によって適切なお掃除方法は異なります。
【必要なお掃除用具】
・ 水入りバケツ
・ ほうき
・ ちり取り
・ タオルまたはキッチンペーパー
・ デッキブラシ
・ 使い古しの歯ブラシ
・ スポンジ
・ 空のスプレーボトル
・ ゴム手袋
以下で、特に汚れやすい場所のお掃除方法をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
床
1. 掃き掃除をする
ほうきとちり取りを使い、先に大きなゴミやホコリを取り除きます。
2. こすり洗いをする
汚れた部分に少量の水をかけ、デッキブラシやスポンジでこすります。
3. 水で洗い流す
排水口に向かって、浮き出た汚れを水で洗い流します。
壁
1. 拭き掃除をする
水に濡らし固く絞ったタオルやキッチンペーパーで、壁表面の汚れを拭き取ります。
2. こすり洗いをする
しつこい汚れには水を吹きかけ、デッキブラシやスポンジでこすります。
3. 水で洗い流す
壁表面を水でよくすすぎます。
排水口
1. 掃き掃除をする
ほうきとちり取りを使い、排水口の表面・周辺のゴミを取り除きます。
2. 拭き掃除をする
ゴム手袋を装着し、水に濡らし固く絞ったタオルやキッチンペーパーで排水口の汚れを拭き取ります。
3. こすり洗いをする
歯ブラシやスポンジを使い、排水口の溝の汚れをこすります。
4. 水で洗い流す
排水口に汚れやゴミが残っていないことを確認し、水を流します。
手すり
1. 拭き掃除をする
水に濡らし固く絞ったタオルやキッチンペーパーを使い、手すり全体を水拭きします。
2. こすり洗いをする
汚れが落ちない際は水を吹きかけ、歯ブラシやスポンジでこすります。
ベランダ掃除ができていないと何が起こる?
ベランダ掃除ができていない場合、以下のような問題が起こる可能性があります。
・ 汚れが落ちにくくなる
・ 排水口が詰まってしまう
・ 錆びや腐食が発生しやすい
・ ゴミに水がたまり悪臭や虫の発生原因になる
それぞれの詳細をまとめました。
汚れやゴミがすぐにたまってしまう
ベランダは常に外気にさらされているため、以下のような汚れやゴミが蓄積しやすい場所です。
種類 | 概要 |
---|---|
砂ボコリ・土ボコリ | 未舗装の土地が近くにある場合、風に乗って運ばれてきやすい。 |
綿ボコリ | ベランダで洗濯物を干す際に落ちる。 |
鳥のフン | 近くに公園がある住宅、マンションなどで特に多い。 |
排気ガスによる汚れ | 高速道路や工場が近い場合、油汚れが付着しやすい。 |
コケ・カビ | 日当たりの悪いベランダで発生しやすい。 |
排水口が詰まってしまう
ベランダ掃除ができていないと、汚れやゴミが排水口に流れて詰まる可能性があります。その結果、大雨や台風の際にきちんと排水できず、ベランダが水浸しになることがあります。これにより、ベランダが傷んだり、汚水が流れ出したりするリスクが生じるのです。
特にマンションのような集合住宅の場合、隣や階下の部屋まで被害が広がるおそれもあります。
錆びや腐食が発生しやすい
ベランダの汚れやゴミを放置すると、手すり・格子・床材などに錆びや腐食が生じやすくなります。破損や怪我につながる可能性があるため、早めの対処が必要です。
退去時にトラブルが起こりやすい
賃貸住宅から退去する際は、ベランダも含めて原状回復しなければなりません。汚れたまま退去すると、清掃を求められたり、クリーニング代を請求されたりする可能性があります。
まとめ
ベランダは汚れやゴミがたまりやすい場所なので、定期的なお掃除が欠かせません。ただし、住宅によっては水を流せないケースもあるので、状況に応じた対応が求められます。
「お掃除が苦手」「高齢で体力的に不安」といった方は、お掃除のプロに任せるのも一案です。
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