目次
お役立ちコラム
2026年6月
介護
訪問介護は、ヘルパー(訪問介護員)がご自宅を訪問して、高齢者を中心としたご利用者に生活援助や身体介護を行う介護サービスです。住み慣れたご自宅でこれまで通り過ごしながら、日常生活のサポートとなる支援を受けられます。
便利な介護サービスではありますが、公的な介護保険の対象となる訪問介護は誰でも受けられるわけではありません。また、サービス内容も限定されており、ご利用にあたっては概要を十分に理解しておく必要があります。
本記事では、訪問介護について、受けられるサービス内容や対象者、費用の目安、実際にサービスが始まるまでの流れなどをわかりやすく解説します。
訪問介護とは、介護保険制度で提供される公的サービスの1つです。サービスのご利用者が住み慣れたご自宅で、できる限り自立した日常生活を送れるように、食事や入浴などの支援を受けられます。
まずは、サービスの対象者や費用の目安、具体的なサービス内容など、訪問介護の概要を詳しくご紹介します。
訪問介護は介護保険制度でご利用できるサービスの1つであり、介護保険制度で提供されるサービスは大きく次の2つに分かれます。
訪問介護は要介護1〜5の認定を受けた方がご利用できる介護給付サービスとなっており、ご利用にあたってはお住まいの自治体による要介護認定が必要です。また、要介護認定者のうち、「居宅」で生活している方がご利用対象となります。
訪問介護の指す「居宅」には、ご自身が暮らしてきた家のほか、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など、介護サービスを直接提供しない施設も含まれます。つまり、特別養護老人ホームや介護付有料老人ホーム、ケアハウスなど、介護サービスを受けられる特定施設で暮らす方は、訪問介護をご利用できません。
なお、要支援1・2認定者は、訪問介護に代わり、予防給付サービスとして「介護予防訪問介護」をご利用できます。介護予防訪問介護は、要介護状態の予防を目的とした自立支援サービスで、週1〜3回とご利用回数に制限があります。
訪問介護で提供されるサービスは、食事・排せつ・入浴などの身体介護や、調理・洗濯・掃除といった家事のサポートが中心です。
実際に提供されるサービスは、ケアマネジャー※によって作成されるケアプランに基づき、ご利用者本人やそのご家族、関係者とともに実施されるサービス担当者会議(ケース会議)で話し合いのうえ、個々のご利用者ごとに決定されます。
ここでは、訪問介護でどのようなサービスを受けられるのか、サービス内容を大きく3つに分類して具体的にご紹介します。
※ケアマネージャーと表記されることもあります。
身体介護はご利用者の体に直接触れて行われる介護サービスを指し、食事や排せつ、入浴などの介助が含まれます。
生活援助は、日常生活に必要な家事のうち、ご利用者にとって困難な行動をご支援するサービスです。
身体介護とは異なり、あくまでも日常生活の範囲内で受ける援助であるため、ご利用者ご家族の家事や留守番、ペットの世話などは対象外となります。
ただし、介護保険で対象外とされる生活援助も、保険外(自費)の介護サービスとして提供する事業者もあるため、必要性に応じてご利用を検討すると良いでしょう。
通院等乗降介助は、ご利用者が病院へ通院する際、車の乗り降りを介助するサービスを指します。いわゆる「介護タクシー」で通院するときに提供されるサービスが一般的です。サービス内容は通院時の乗車と降車の介助ですが、受診手続きや支払い手続き、降車後の病院への移動など、その前後に伴う行動も含まれます。
一方で、病院内の移動や介助は医療機関側(看護師など)が担当するため、通院等乗降介助のサービス適用外となります。つまり、1回の通院で最初から最後まで同じヘルパーに付き添ってもらうことはできません。
ただし、保険外サービスを活用すれば、ご自宅から病院までの移動に加え、病院内の移動や診察中の同席を一貫して依頼することが可能です。
訪問介護にかかる料金は原則として全国一律で、ご利用者は1割負担です。ただし、ご利用者の所得によっては2割負担または3割負担に変わります。
実際にかかる料金は、ご利用するサービスの種類やご利用時間、早朝や深夜などのご利用時間帯によって変わります。また、契約する事業所によっても料金体系が異なり、同じサービスやご利用時間でも料金が変わる場合もあります。
訪問介護にかかる料金(1回あたり)
| サービス料金の設定 | ご利用者負担(1割の場合) | |
|---|---|---|
| 身体介護 | 20分未満 | 1回につき163円 |
| 20分以上30分未満 | 1回につき244円 | |
| 30分以上1時間未満 | 1回につき387円 | |
| 1時間以上1時間半未満 | 1回につき567円 | |
| 生活援助 | 20分以上45分未満 | 1回につき179円 |
| 45分以上 | 1回につき220円 | |
| 通院等乗降介助 | 1回につき97円 | |
※出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの? - 訪問介護(ホームヘルプ)」
なお、通院等乗降介助は、ご利用時間にかかわらず1回あたりの料金を示しています。
厚生労働省のサイトでは、要介護度やご利用するサービスなどに応じて具体的な費用をシミュレーションできます※。料金の予測を立てておくとご利用するサービスを検討するのに役立つでしょう。
介護保険制度を使ってご自宅で受けられるサービスには、訪問介護のほかにもいくつか種類があります。そこで、ご自宅で受けられる訪問介護以外の介護サービスをご紹介します。
| 訪問系サービスの名称 | 主なサービス内容 |
|---|---|
| 訪問看護 | 看護師や保健師、理学療法士、作業療法士など、看護やリハビリの専門職がご自宅に訪問し、医療処置・治療上の看護、苦痛の緩和と看護などの必要な看護を提供するサービス |
| 訪問入浴介護 | ご自宅などで自力での入浴が困難なご利用者に対し、入浴を介助するサービス |
| 訪問リハビリテーション | ご自宅で快適に日常生活を続けることを目的としたリハビリサービス |
| 夜間対応型訪問介護 | 夜間(18時〜翌8時)に、定期巡回訪問または随時通報で、ヘルパーがご利用者のご自宅へ訪問を行うサービス |
※出典:厚生労働省「どんなサービスがあるの? - 訪問介護(ホームヘルプ)」
それぞれのサービスの詳細は次のとおりです。
ご利用者の症状やご要望に合わせた日常生活の介助のほか、療養に必要となる介護や診療の補助をサポートする場合もあります。ただし、要支援1・2の方はご利用できません。
訪問介護はご利用者の要介護度に応じて受けられるサービスが決まります。そのため、まずご利用者は要介護度の認定を受けましょう。要介護度の認定を受けた後は、ケアマネジャーや契約先の事業所がみつかり次第、手続きは円滑に進められます。
訪問介護をご利用するまでの流れは主に次のとおりです。
ケアマネジャーとは介護支援専門員のことで、地域包括支援センターや主治医などから紹介してもらえるほか、ご自身で選ぶことも可能です。また、ケアプランの作成は、要支援1〜2のご利用者は地域包括支援センターのケアマネジャーが担当し、要介護1〜5のご利用者は居宅介護支援事業所のケアマネジャーが担当します。
訪問介護は、住み慣れたご自宅で生活しながら、日常生活に必要な介助を受けられる便利な福祉サービスです。制度を有効活用できるように、訪問介護をご利用するにあたって覚えておきたい注意点を紹介します。
訪問介護でご利用できるサービスはご利用者の要介護度ごとに決まり、結果として費用の限度額の上限も決まってきます。
| 要介護度 | 1ヶ月あたりの利用限度額 |
|---|---|
| 要支援1 | 50,320円 |
| 要支援2 | 105,310円 |
| 要介護1 | 167,650円 |
| 要介護2 | 197,050円 |
| 要介護3 | 270,480円 |
| 要介護4 | 309,380円 |
| 要介護5 | 362,170円 |
※出典:厚生労働省「サービスにかかる利用料」居宅サービスの1ヶ月あたりの利用限度額
ただし、前述のとおり、地域や契約する事業所によって、実際の料金に違いが生じる可能性はあります。また、介護保険の限度額を超えてご利用したサービスは、全額自己負担となるため注意が必要です。
訪問介護には、1回サービスを使用したら次にサービスを受けるまでおおむね2時間以上の時間を空けなくてはならない、いわゆる「2時間ルール」が存在します。
1日に複数回・複数種類のサービスを受けることは可能ですが、サービスとサービスの間隔を2時間以上空けることが必要です。もし2時間以上の間を空けずに複数のサービスをご利用すると、1つのサービスとしてカウントされます。
ただし、看取り期のご利用者に関しては、介護の必要性が高まるため、2時間ルールを含めた柔軟な運用が認められています。
訪問介護は、住み慣れたご自宅(または入居した施設の自室)で、生活に必要な介助を受けるサービスです。パーソナルスペースに他人が入ることに抵抗のあるご利用者の場合、ヘルパーの存在を受け入れにくい方もいます。
例えば、お客様を迎える感覚で気を遣ってしまう、他人がご自宅にいると落ち着かない、部屋を見られることに不安を感じるなどのケースが考えられます。
また、原則としてマンツーマンの介護となるため、ご利用者とヘルパーの相性も重要です。話し方や話題、身体介護のやり方などに違和感があると、ご利用者はヘルパーに心を開けず、気持ちよくサービスを受けられません。
日本政策金融公庫が実施したアンケートでも、「ヘルパーごとの仕事のバラつき」「仕事ぶり」「言葉遣いや態度」にご利用者が不満を感じている声が一定数みられています※。
介護保険の対象となる訪問介護には、次のようなサービスは含まれません。
ただし、介護保険サービスと介護保険外(自費)サービスの併用を認められています。人の手を借りたくても介護保険サービスだけでは不十分な場合には、介護保険外のサービスを活用すれば多様なサービスを受けられます。
例えば、ご利用者ご家族のレスパイトを兼ねた家事の手伝い、病院内での移動を含めた病院への通院の付き添いや診察の同席など、介護保険外サービスの活用はご家族の負担軽減にも役立ちます。
ただし、介護保険外サービスは全額自己負担となるため、介護にかける予算に合わせて、無理のない範囲で活用しましょう。
訪問介護は、病気やケガで身体に不自由が生じたとき、ご自宅でヘルパーからの介助を受けられるサービスです。
介護保険が適用されると費用負担を抑えられますが、要介護度に応じてご利用できるサービスやご利用額が限定されます。そのため、介護保険の範囲内だと、ご利用者やご家族が希望するサービスをご利用できない可能性もあるでしょう。
住み慣れた家で自立した生活をご希望されるなら、訪問介護と併せて、保険外の自費介護サービスをご利用するのがおすすめです。
「ダスキン ライフケア」は、24時間365日にわたって1回2時間以上からサービスのご利用が可能で、入会金や手数料がかからず、サービス提供時間内であれば家事も介護も同一料金で安心です※1※2※3。
2時間ルールのために介護保険サービスを使えない時間帯のみ利用する、デイサービスへの通所準備のための介助に利用する、介護にたずさわる家族のレスパイトとして利用するなど、家事や通院の付き添い、認知症の方のお世話など、オーダーメイドのサービスを受けられます。
サービスを提供するケアスタッフは独自の研修プログラムを修了しており、一人ひとりのニーズに合わせた親身なサービスをご提供いたします※4。
介護保険サービスでは解消できない介護などのお困りごとは、ぜひダスキン ライフケアにご相談ください。