上級のDIYレッスン
DIY初心者さんに向けて、挑戦しやすい「週末DIYレッスン」を全5回でお届けするシリーズ。最終回となる第5回は、実際に自分で木材をカットして、自宅のリビングやダイニングの空間にフィットするオリジナルのアイアンテーブルを作ってみましょう。ここまでくればDIYもお手のものです。
丸ノコヘッド円形の刃が高速で回転することによって、木材を直線にカットします。断面を垂直にしたい場合に使います。
サンダーヘッド木材の表面を滑らかにする「ヤスリがけ」のツールです。アイロンのような形をしたヘッドが細かい部分までしっかりとカバー。手間のかかるヤスリがけをスピーディーに済ませることができます。
ジグソーヘッドジグソーは電動ノコギリの一種で、刃が上下に動くことで木材などを切断することができます。丸ノコと異なり、曲線にカットすることが得意なツールです。
トリマーヘッド木材の角を飾りつけたいときに使うヘッドです。ビットと呼ばれる金具を交換することで、カーブや溝を彫ることができます。
※メーカーにより仕様は異なります。
取り付け
ヘッドをボディ本体に差し込み、かちっとはまれば装着は完了です。
取り外し
マルチエボのボディ上部にあるリリースボタンを押しながら引き抜きます。
ボディを握り人差し指をトリガースイッチにあてて軽く押すだけで、ヘッドが稼働します。また、トリガースイッチを押す強さによって、モーターの回転速度を変えることが可能です。
木目を活かして、木材の材質を防虫、防腐、防カビなどから保護するため塗布する塗料です。木材の表面に色のついた半透明の塗膜ができます。
その種類は用途に応じて、主に以下3タイプに分かれます。
・水性ニス…耐久性を問わない屋内向けの工芸品など
・水性ウレタンニス…やや耐久性が必要な屋内向けのテーブルや椅子など
・油性ニス…耐久性が必要な屋外用のアイテムなど
ステインは染料を水やアルコールなどで溶かしているもので、木材自体に色をしみ込ませることが可能です。木の節目によって色の浸透の仕方が異なるため、木目の濃淡をしっかり目立たせることができます。
ステインほど濃淡は際立ちませんが、家具や木工製品の仕上げやお部屋の床などのツヤだしに使います。刷毛を使わずに布などで塗りつけることができるため、初心者でも取り扱いが簡単。ただし、仕上がりはプロ並みのものが期待できます。
3時間
マルチエボのヘッドを丸ノコにして、テーブルの天板、裏板、はかま(テーブル端を囲い仕上がりをきれいに見せるための木枠)に使用する木材をそれぞれの長さに切り出します。
板の表面を滑らかにするために、マルチエボのヘッドをサンダーに替えて、ヤスリをかけます
ゴム手袋をはめて、切り出した木材全部にウエス(布)でブライワックス(※)を塗っていきます。コツは狭い面から広い面に塗り進めること。こうすることで、仕上がりをよりきれいに見せることができます。
※ブライワックスは1860年にロンドンで生まれた天然素材のワックスで、アンティーク調に仕上げられることで人気のアイテムです。
2時間から3時間ほど置いて、触れてもワックスが落ちなくなれば乾燥完了です。アンティーク調の良い色が出ましたね。
次に、テーブルの天板を組み立てていきます。天板用の木材(SPF1×6材・870mm×6本)を並べたら、天板を固定する木材(SPF1×2材・840mm×3本)を均等に置きます。マルチエボのドライバーヘッドで、天板用の木材1本につき両端2本、ネジを指していきます。
天板を固定する木材は、アイアン脚を取り付ける位置と重ならないよう位置を考慮しましょう。
天板を裏返しにしたら、ドライバーとネジを使って、はかまとなるSPF1×6材(910mmの2本、840mmの2本)を天板に固定していきます。
はかまを取りつけ終わったら天板の完成です。
ドライバーで天板の裏側にアイアンの脚を4本取りつけていきます。
これでアンティークなアイアンテーブルが完成です!
アイアンの脚がキリっとかっこいい、シブめでアンティークな質感のテーブルができあがりました。多機能な「マルチエボ」さえあれば、電動工具をたくさんそろえなくても、ヘッドを付け替えるだけで、さまざまな工程を一台でまかなうことができます。マルチエボを使いこなすことで、DIYの世界がもっと広がること間違いなし!また、今回はブライワックスを使用しましたが、木の質感をおしゃれにグレードアップしてくれる塗料も、目的や用途に応じて使い分けることで、より自分好みのアイテムに仕上げることができるはず。ぜひチャレンジしてみてくださいね。