ユスリカはどんな虫?発生原因と対策について

2022年5月17日

ユスリカはどんな虫?発生原因と対策について

ユスリカは川の近くで「蚊柱」と呼ばれる群れをつくるなど、蚊と大きく異なる生態の虫です。不快害虫であり、アレルギーを引き起こす虫でもあるユスリカ。本記事では、ユスリカの発生原因と対策を解説します。

目次

ユスリカとは

体長1~10ミリ程度のユスリカは蚊によく似た姿をしていますが、人間の皮膚を刺したり、吸血したりすることはありません。また、素早く飛び回ることもなく、蚊が持っているような鱗粉(りんぷん)も持ちません。

種類は多く、国内では約2,000種類が確認されています。主な発生場所は、川や用水路、側溝などの流水域。ユスリカの幼虫は水の中で過ごし、4回脱皮を繰り返して蛹(さなぎ)になります。「ユスリカ」という名前は、幼虫時代に体を揺するように動く様から名付けられています。

蛹は2日程度で成虫に成長します。成虫になったユスリカは口や消化器が退化しているため、餌を食べられません。そのため、寿命は長くても5日程度。短い期間に交尾をし、産卵を行います。成虫が発生するのは、主に初夏(4~7月)から秋の終わり頃(11~12月上旬)まで。交尾をする際に群れになって飛び回り、群飛行動(蚊柱)するのが特徴です。

一度に産む卵の量は、ユスリカの種類によって様々です。少ないもので一度に500個、多いものでは2,000個を産み、2~4日後に孵化します。

ユスリカによる被害

ユスリカによる被害について見ていきましょう。

大量発生する

ユスリカの幼虫は微生物の死骸などの有機物を餌とします。したがって、有機物が含まれる川や用水路で大量発生することがあります。大量発生したユスリカは、見る人に不快感を与えます。

ユスリカは群飛行動するため、外に干している洗濯物に大量に付着する可能性があります。また、バイクや自転車などで蚊柱を通ると、視界を大きくふさがれてしまうことがあり、大変危険です。

光に集まってくる

ユスリカは照明の光に集まる習性があります。照明から出ている紫外線に引き寄せられるためです。自動販売機や街灯、お店や人家の灯りなどにユスリカが他の虫と混ざって大量に群がっている姿は、人に不快感を与えることがあります。

アレルギー疾患の原因になる

虫の中には、アレルゲンと呼ばれるアレルギー反応の原因物質を持つものがいます。ユスリカもアレルゲンを持つ虫の一種です。成体のユスリカが目や口に飛び込んできたり、風化したユスリカの死骸を吸い込んだりすることで、アレルギー症状が引き起こされます。ユスリカが洗濯物に付着することで、屋内でアレルギー物質に触れてしまうこともあります。
ユスリカが引き起こすアレルギー疾患には、アレルギー性の鼻炎や、呼吸器疾患である「ユスリカ喘息」などがあります。

頭上に蚊柱を作る

前述の通り、ユスリカは交尾を行う際に群れになって飛行し、「蚊柱」を作ります。
蚊柱を形成する際、オスの成虫は目立つ場所を探します。例えば、黒いアスファルトの上に停められている白いバイクや、茶色い運動場の上に置かれた白いカラーコーンの上など、周囲の色と比べてコントラストがはっきりしている場所です。

ユスリカから見てコントラストがはっきりしている場合は、人の頭の上にも蚊柱を作ることがあります。ユスリカは頭をマークしているため、蚊柱から逃げようとしてもついてきます。頭上にたくさんの虫が飛んでいると、不快に感じてしまうでしょう。

ユスリカ被害に遭わないための対策・駆除方法

ユスリカによる被害を防止するため、どんな対策ができるでしょうか。

虫よけスプレーを散布

ユスリカの室内侵入防止には、虫よけスプレーが効果的です。窓や網戸に噴き付けることで、ユスリカの侵入を防げます。外出時には、体に噴きかけるタイプのスプレーを使用しましょう。

部屋の光が外に漏れないようにする

前述の通り、ユスリカは一部の照明に引き寄せられる傾向があります。窓に遮光カーテンをつけ、夜間はカーテンを閉めることで、窓のそばに寄ってくる可能性が低くなります。

玄関灯から紫外線を出さないようにする

ユスリカ対策には光を屋外に漏らさないことが大切ですが、家の外にある玄関灯は防犯のために必要な光といえます。玄関灯をつけながら、ユスリカを寄せ付けないようにするためにはどうすれば良いでしょうか。

前述の通り、ユスリカは光そのものではなく、照明が発する紫外線に引き寄せられます。紫外線は蛍光灯や水銀灯から出ているため、交換が可能であれば紫外線をほとんど発さないLEDの照明に変えましょう。交換できない場合は、紫外線をカットするシートを貼るのが有効です。

もちろん、不必要な照明はなるべく消しておくことも対策となります。

水や泥を溜めない

水や泥が溜まった場所は、ユスリカの幼虫が生息しやすい環境です。用水路や側溝はこまめに掃除し、水や泥がたまらないようにしましょう。加えて、置かれたままのバケツや植木鉢の受け皿なども、水が溜まらないよう日々チェックすることが大切です。

殺虫剤を散布

ユスリカの成虫を駆除する場合は、スプレー型の殺虫剤を散布しましょう。蚊柱に噴きかければ、一度に大量の成虫を駆除できます。

室内にユスリカが侵入した場合は、室内用のスプレー型殺虫剤を噴霧しましょう。スプレー型殺虫剤の中には、一度噴霧するだけで一定期間殺虫成分が空気中にとどまるものがあります。

大量発生時は自治体に相談する

蚊柱を作ることで車の運転が困難になったり、大量の死骸を踏むことで車がスリップ事故を起こしたりするなど、ユスリカの大量発生は重大な事故につながる危険性があります。ユスリカが大量に発生している場合は、自治体に相談しましょう。

ユスリカ対策はプロに相談を!

ユスリカは一度発生すると、大量に繁殖してしまいます。道に蚊柱を作って視界を遮ったり、不快感を人に与えたりなど、被害はさまざまです。

ユスリカは紫外線を含んだ光に引き寄せられる性質があるため、昼夜を問わず室内に侵入します。殺虫剤を使って駆除できますが、衛生面を気にする場合は殺虫剤の噴霧が難しい場合もあるでしょう。ダスキンでは、殺虫剤を使わずにユスリカ対策ができる「飛翔害虫定期管理サービス」を提供しています。

ダスキンの専門スタッフが薬剤を使用しない捕虫器を室内にセット。捕虫器はユスリカをはじめとした光に集まる飛翔害虫、蚊などを静かにキャッチします。専門スタッフが4週間に一度訪問し、捕虫器のメンテナンスを行うため安心です。そのほか、ガラス外面に透明度の高い薬剤を塗布し、ガラス面に不快害虫を寄せ付けなくする「ガラス面防虫サービス」も行なっています。ユスリカ被害に悩んでいる個人・事業所の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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