2022年2月9日
カメムシは何種類いる?日本に生息しているカメムシを紹介
春から秋にかけて活発になり、悪臭、農作物の食害などを引き起こすカメムシは、国内に多くの種類が生息しています。この記事では、カメムシの特徴や生態について種類ごとに解説します。
目次
クサギカメムシ
クサギカメムシは、茶色や黒褐色に細かいまだら模様が入っているのが特徴で、体長は13~20ミリ程度です。主に山や野原、耕作地に生息しています。その名の通り、「臭木」と呼ばれる木によくついています。
成虫のクサギカメムシは多食性。さまざまな植物の茎や葉から養分を吸うほか、ミカン、カキ、モモ、サクラ、リンゴなど果物の水分も吸います。
スコットカメムシ
暗褐色で銅色の光沢のある体を持つスコットカメムシは、背中の中央に白いまだら模様があります。羽の先は腹部より長く突き出ており、体長は9〜11ミリ程度です。主に山地で見られ、シナノキ、ケンポナシ、ヤマハンノキ、ミズナラ、ブナ、シラカンバ、タラノキなどの樹木についています。
他のカメムシと比べ、やや涼しい環境を好む性質があります。
アオクサカメムシ
アオクサカメムシの体色は、光沢のない緑色です。まれに黄色いまだら模様を持つ個体や全身が黄色い個体、黄色い体に緑の模様が入った個体も見られます。体長は12〜16ミリ程度。マメ科、イネ科、キク科などの植物の汁を好んで吸います。
ホオズキカメムシ
ホオズキカメムシは濃茶色で、腹部の側面に縞模様があるヘリカメムシ科のカメムシです。体長は11~12ミリ程度。後ろ足が太く、体の表面に細かく短い毛が生えているという特徴を持ちます。成虫のオス一匹が、大量のメスとともに群れを形成することも特徴の一つです。
主に、平地や海岸に生えている雑草に紛れています。ナス科とヒルガオ科の植物を好んで食し、トマト、ピーマン、ナス、トウガラシ、サツマイモは大好物です。
キマダラカメムシ
キマダラカメムシは黒褐色に黄色の小さなまだら模様が混じった体を特徴とします。カメムシ科に分類され、体長は20〜23ミリと大型です。体だけでなく、頭や脚にも黄色い模様が入っています。
食べ物はソメイヨシノ、カキ、サルスベリ、ナンキンハゼ、フジ、ニセアカシア、クワ、エノキ、ウメなどの樹木の汁です。そのため、樹木の多い公園や神社、庭木、街路樹でよく見られます。
ツヤアオカメムシ
ツヤアオカメムシは全身が緑色で、見た目はアオクサカメムシに似ています。違いは、アオクサカメムシに比べ光沢が強い点です。体長は14〜17ミリ程度で、キリ、クワ、スギなどの樹木を生息地として好みます。
スギやヒノキの種子から栄養を摂取して成長し、ミカン、モモ、カキ、ナシなど果実の汁を吸います。
チャバネアオカメムシ
茶色の羽が特徴的なチャバネアオカメムシは、光沢のある黄緑色をしています。体長は10~12ミリ程度。越冬する際に体が茶色っぽくなる個体もいます。
主に雑木林周辺に生息しており、サクラなどについています。食べ物はサクラやクワの実、ナシなどの果実です。
ヨコヅナサシガメ
カメムシ目サシガメ科のヨコヅナサシガメは、体長が16~24ミリほどの大型のカメムシです。光沢のある黒い体と細長い頭部が特徴的ですが、春頃に羽化したばかりの成虫は、全身が真っ赤な色をしています。
サクラ、エノキ、ケヤキ、クワ、ヤナギ、クスなど大きな木の上に生息していますが、成虫は普段あまり人の目に触れる場所にいません。食性は肉食。注射針のような長い口で他の昆虫(毛虫、芋虫、ダンゴムシ、クモなど)を突き刺し、体液を吸います。人が刺されることもあるため、注意が必要です。
マルカメムシ
マルカメムシはカメムシ目マルカメムシ科で、名前の通り丸い形をしているのが特徴です。体長は5ミリ前後で、体色は暗黄褐色。光の当たり方によっては茶色っぽく見えます。
主な生息地は、空き地や河川敷など。ツル植物のクズなどについています。好んで食べるのは、大豆、小豆などのマメ科の農作物やミカンなど。まれにイネの穂にも群れを作ることがあります。
【コラム】トコジラミも実はカメムシの仲間!
「南京虫」とも呼ばれるトコジラミは、家屋の暗く狭いところに潜み、夜になるとペットや人間を吸血することで知られています。名前に「シラミ」と入っているため、シラミの一種だと間違われることがありますが、実は分類学上はカメムシの仲間(カメムシ目トコジラミ科)です。カメムシのような強い臭いを放つことはありませんが、独特な悪臭を放ちます。
明るいところを好むカメムシと違い、トコジラミは暗いところを好む傾向があります。吸血するため、人が寝静まるときを待ってベッドや布団周辺の暗い隙間に潜んでいます。駆除は困難なため、吸血の被害に遭わないためにもトコジラミの種類や生態について知る必要があるでしょう。下記の記事では、トコジラミの種類・生態について詳しく解説しています。ぜひご覧ください。
発見が難しい!?トコジラミの種類・生態について解説
カメムシの駆除・予防対策はプロにご相談を!
今回はさまざまな種類のカメムシについてご紹介しました。カメムシは越冬する際、人家に侵入することがあります。集団で行動する種類のカメムシも多いため、人家に集団で侵入して冬を過ごすことも。集団となれば、悪臭はより強いものになってしまいます。
できれば侵入を防ぎたいものですが、カメムシの体は平たく、わずかな隙間からでも入り込んでしまいます。ただでさえ侵入を防ぐことは困難ですが、カメムシが生息しやすい森や林、畑が近くにある家ではより難しくなるでしょう。そこで、カメムシの駆除・予防をプロに任せてみてはいかがでしょうか。
ダスキンの害虫獣駆除サービスでは、ご自宅の周辺をプロが徹底調査。カメムシをはじめとした不快害虫の種類を特定し、人と環境に配慮した薬剤で駆除します。カメムシによる被害にお困りの方は、ぜひご相談ください。
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不快害虫駆除サービス
事前調査を徹底的に行い、クモ、ムカデ、ヤスデ、ダンゴムシ、ナメクジ、カメムシ、アリ等の不快な害虫を駆除します。
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