ナメクジが発生したらどうすればいい？ご家庭でできるナメクジ駆除の方法

梅雨など雨が続く時期に発生するナメクジ。ひとたび大量に発生すると、大切に育てた農作物や草花の食害に遭う恐れもあります。また、人間に害をもたらす寄生虫が体内に潜んでいることもあります。
この記事では、ナメクジの生態や駆除、予防方法について解説します。

ナメクジとはどんな生き物？

ナメクジは体長4～6センチ程度の軟体動物で、昆虫ではなく巻貝の一種です。年中発生していますが、特に梅雨時期や9～10月の湿度の高い時期によく見られます。

ナメクジは草食で、草花などの植物を好んで食べます。夜行性のため、日中は陽のあたらない湿度が高い場所に生息しています。
ナメクジは乾燥に弱く、体が乾くのを防ぐために体表から粘液を出します。そのため、ナメクジが通った後には白い粘液の跡が残ります。

ナメクジは雄雌同体（しゆうどうたい）といって、オスとメス両方の生殖器官を持っています。そのため、交尾をした2匹のどちらも産卵が可能です。一度に50個ほどの卵を土の中に産みつけ、繁殖します。

カタツムリとは違うの？

カタツムリとナメクジはどちらも陸生の巻貝の一種です。見た目は似ていますが、別の生き物です。

また「カタツムリの殻を外したらナメクジになるのでは」と思われがちですが、実際は違います。そもそもカタツムリの殻はヤドカリのように背負っているものではなく、体の一部。生まれた時から殻はついています。そのため体から殻を外されると、死んでしまいます。一方、ナメクジはどれだけ成長してもカタツムリのような殻を持つことはありません。

ナメクジによる被害

ナメクジによる被害は大きく二つ挙げられます。

植物への被害

ナメクジは植物を食べるため、花や野菜などに食害を引き起こします。特に柔らかい花びらや葉、茎、つぼみなどを食べます。また、キャベツやレタス、イチゴやキュウリなどの野菜も食べます。

広東住血線虫症

ナメクジには広東住血線虫と呼ばれる寄生虫が潜んでいることがあります。この寄生虫は人体に侵入すると、髄膜脳炎などを発症することがあり大変危険です。そのため、ナメクジに触った際は必ず手を洗うようにしましょう。

また、ナメクジが這ったかもしれない野菜（レタスやキャベツ、白菜など）を食べる際は、必ずよく洗ってから食べましょう。

ナメクジを駆除する方法

ナメクジを見かけたら、どのように駆除すればよいでしょうか。具体的な方法を3つ紹介します。

殺虫剤

ナメクジを効果的に駆除する方法は、ナメクジ専用殺虫剤を使うことです。ナメクジは昆虫ではないため、昆虫用の殺虫剤では駆除することができません。置き型や粒型の駆除・忌避剤など様々な種類があるため、殺虫剤を使用する環境に合わせて適切なものを選びましょう。

熱湯をかける

菜園などナメクジの駆除に殺虫剤を使えない場合は、熱湯をかけて駆除するのが効果的です。熱湯はナメクジの体にあるタンパク質を固めることができるため、駆除に役立ちます。

塩をかける

ナメクジに塩をかけるのも非常に有効です。塩はナメクジの水分を吸い取るため、脱水症状を起こして駆除することができます。しかし、途中で水を与えてしまうと復活するため、周りに水がある環境では効果が得られない可能性があります。

また、塩をまくと庭の植物が弱るなどの他に良くない影響を及ぼす場合があるため、使用の際は注意が必要です。

ナメクジを予防する方法

ナメクジを予防するためには、ナメクジの生息しにくい環境を作ることが大切です。

じめじめした場所を作らない

ナメクジは陽の光を嫌い、暗くじめじめした場所を好みます。そのため、ナメクジの予防にはじめじめした場所を作らないことが効果的です。鉢植えやプランターなどは台の上に置くことで風通しをよくしましょう。また、庭の土は掘り返すなどして乾かしておきましょう。

雑草をなくす

雑草が生えているところは湿気を多く含むため、ナメクジが発生しやすい場所を作ることにつながります。雑草は刈り取り、ナメクジが生息しにくい環境をつくりましょう。

ナメクジが生息しにくい環境を作ろう

ナメクジは大量に産卵するため、一度発生すると大量発生してしまいます。植物に食害をおよぼすこともあり、適切な予防・駆除が欠かせません。じめじめとした場所をなくしてナメクジが生息しにくい環境を作りましょう。また、個人で予防・駆除が追いつかない場合はプロに頼みましょう。

ダスキンの「不快害虫駆除サービス」では、家屋周辺をナメクジの生態に詳しいプロが徹底調査し、最適な方法で駆除を行います。ナメクジでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。