シロアリの駆除・対策|家屋への被害が甚大になる前に考えたいシロアリ駆除

2023年5月9日

シロアリの駆除・対策|家屋への被害が甚大になる前に考えたいシロアリ駆除

住宅の木材を食べることで有名なシロアリ。その名前から「白いアリ」をイメージするかもしれませんが、羽アリの段階では黒色になるシロアリもいます。また、シロアリはどちらかというとゴキブリの仲間であることはあまり知られていません。今回はシロアリの生態や見つけ方、駆除方法について学びましょう。

\今年のシロアリ発生予想はこちらから/
【2023年】シロアリの生息は予想できる?シロアリの種類や生息の確認ポイントも紹介

目次

シロアリについて

1つの巣に数万から数百万匹が生息するとされるシロアリ。シロアリ1匹あたりの食害はそれほどではありませんが、個体数が多くなれば被害は甚大なものとなります。なんとか被害を避けたいものですが、種類によっては黒い羽アリがいるため、よく見かけるクロアリと見分けることが難しい部分も。被害にしばらく気付かないケースも多く、発見したときには手遅れということもあります。ここではまず、シロアリの生態や種類、クロアリとの見分け方などについて見ていきましょう。
※本章記載のデータは自社調査によります。

シロアリの生態

名前に「アリ」と付くシロアリですが、アリとは全く関係のないゴキブリ目シロアリ科に属する昆虫です。基本的に1つの巣に王と女王が1匹ずつおり、女王だけが卵を産みます。

卵から幼虫を経たのち、ほとんどのアリは働きアリとなり一部が兵アリとなります。働きアリの主な仕事は巣作り、エサとり、幼虫の育成など。兵アリの仕事はクロアリなどの外敵から巣を守ることです。ちなみに女王の近くにいる兵アリほど若く、最前線に行くほど年寄りだといわれています。

コロニー(巣)が大きくなると全体の数%の個体が羽アリとなって飛び立ち、雄と雌がペアとなり着地します。
着地したシロアリは、羽を落として新しいコロニーをつくります。

シロアリの種類

日本に生息しているシロアリは22種類。このうち家屋に被害を及ぼすシロアリは5種類おり、中でもヤマトシロアリとイエシロアリが主要となります。

イエシロアリ ヤマトシロアリ
体長 12~16mm(翅を含む) 7~10mm(翅を含む)
羽アリの見た目 体は黄褐色
羽が乳白色または淡黄色
体は黒褐色で前胸背板が黄色
羽は淡い黒色
兵アリの見た目 頭が卵型 頭が長方形
分布 千葉県以西の温暖な沿岸地域 北海道北部を除く日本全土
生息場所 屋根裏や床下、地下 浴室、台所など水回りの床下、朽ち木、湿って腐りかけた木材など
コロニー 大きな塊の巣をつくる 餌場が巣を兼ねている

イエシロアリの体長は12~16mm(翅を含む)。体は黄褐色、羽は乳白色または淡黄色です。兵アリの見た目は頭が卵型となっています。千葉県以西の温暖な沿岸地域に分布し、基本的には地中に営巣しますが、壁の中や屋根裏に分巣を作り、コロニーとして、大きな塊の巣をつくるのも大きな特徴です。

ヤマトシロアリの体長は7~10mm(翅を含む)。体は黒褐色で前胸背板が黄色、羽は淡い黒色をしています。兵アリは頭が長方形なのが特徴。北海道北部を除く日本全土に分布し、浴室、台所など水回りの床下、朽ち木、湿って腐りかけた木材などを食害します。餌場が巣を兼ねていることもあります。

シロアリのコロニーを発見しても、中にいるのは見た目に特徴の少ない働きアリがほとんど。イエシロアリかヤマトシロアリかを判別することは至難の業でしょう。一方、羽アリ・兵アリは見た目が異なるため、運よく見つけられたらイエシロアリかヤマトシロアリかを見分けやすいはずです。

ちなみにヤマトシロアリの羽アリが飛び立つのは4~5月の午前中が多く、イエシロアリの羽アリは6~7月の夕方から夜にかけて飛び立つことが多いです。

クロアリとのちがい

見た目や名前こそ似ているシロアリとクロアリですが、実際は全く異なります。まず、住居の中の食材を運び出すのがクロアリ、住居の木材を食べるのがシロアリです。

見た目も異なります。クロアリの触角はL字型なのに対し、シロアリの触角は球体がまっすぐ連なっている形。クロアリの胴体にはくびれがありますがシロアリは寸胴です。特に見分けやすいのは羽の大きさでしょう。どちらも4枚の羽を持ちますが、クロアリは後ろの羽が小さく、シロアリは前も後ろもほぼ同じ大きさです。シロアリの羽は取れやすいのも特徴です。

一番の違いは生物分類。シロアリはゴキブリ類ですが、クロアリはハチと近縁関係にあります。

シロアリによる被害

シロアリによる被害にはどのようなものがあるのでしょうか。シロアリといえば建物の木材を食べるイメージが強いかもしれませんが、近年日本で増えつつある外来種・アメリカカンザイシロアリの場合、小屋組材まで食べてしまいます。このようにシロアリの種類によって被害場所や規模は異なるのです。ここではヤマトシロアリとイエシロアリによる被害を見ていきましょう。

ヤマトシロアリによる被害

ヤマトシロアリは湿った木材を食べて栄養と水分を摂るため、浴室や台所の床下など湿気が多い場所に被害が集中しやすくなります。風呂場やトイレ、キッチンなどに被害がみられます。また、雨漏りや水漏れがあると2階や天井裏までのぼり、木部を食べられることもあります。さらに断熱材とコンクリートの間を通って、建物に侵入してくることもあります。

イエシロアリによる被害

イエシロアリは繁殖力が強く一つのコロニーに100万匹が生息します。数が多いだけでなく食欲旺盛なので被害は急激となります。餌場自体を巣とし、餌場の環境が悪くなると巣ごと移動。幅広い範囲に被害が及びます。古材よりも新材を好む傾向にあり、家を倒壊させた例もある危険種です。

シロアリ被害の可能性がある家屋の特徴

シロアリは日が当たらない場所や、風通しの悪い床下などの人目につかないところの湿った木材に食害を与えます。地面に接している建材がある家屋や、ウッドデッキがある家屋は要注意です。

湿度が高くジメジメとしたところもシロアリは大好き。エアコンの室外機や雨どいの水が直接地面に流れている家屋も、シロアリが生息しやすい環境だといえます。

また、家屋の外周環境もシロアリが住みやすいものになっていないか確認する必要があります。たとえば樹木の添え木や、木の柵が建物の近くにある場合は要注意。シロアリが近くに潜んでいる可能性があります。

シロアリの見つけ方

自分の家にシロアリが潜んでいるかどうか、確認したいと思う方も多いのではないでしょうか。ここではシロアリの見つけ方をご紹介します。5つの質問に答えるだけでシロアリがいるかどうか確認できる「シロアリ自己診断」もあわせてご活用ください。

蟻道

シロアリの巣を見つけるポイントは「蟻道(ぎどう)」と呼ばれる、土でできた細長い道の有無です。蟻道は床下や水周りなど湿気の多い場所に作られることが多く、崩すとシロアリがいるかどうか確認することができます。もし蟻道とシロアリを発見した場合は、周辺で食害が進行している可能性が高いといえます。

家屋の変化

シロアリがいる家屋は、床がきしんでいたり壁や柱から空洞音がしたりすることがあります。これは床を支える木材や柱の内側がシロアリに食べられ、ゆがんだために起こる現象です。近年は、家屋の壁の隙間を最小限に抑えるような設計が増えています。叩いてみて空洞音がする場合は、シロアリによって木材がかじられている可能性が高いといえます。

羽アリがいる

羽アリの移動距離は長くても数百メートルほどで遠くへは移動しません。自宅の周辺でシロアリの羽アリを多数発見した場合は、近くに巣がある可能性が高いでしょう。羽アリそのものを目撃することがなくても、落ちた羽が家の周辺にたくさん散っている場合、近くに巣がある可能性が高いといえます。また、シロアリの天敵であるクロアリがいる場合も要注意。捕食対象であるシロアリを狙って来ている可能性が高いと考えられます。

シロアリの駆除・対策方法

シロアリを見つけたり、シロアリがいる可能性が高いことが判明したりしたら、すぐに駆除・対策を行う必要があります。ここでは、市販のシロアリ専用薬剤を使った駆除・対策やプロに依頼するメリットについて解説します。

市販のシロアリ専用薬剤の使用

家庭でできる対策としては、市販の薬剤を使って、液剤を散布する方法や、土中にベイト剤を埋設し、駆除する方法があります。液剤を散布する方法では、被害箇所だけでなく、被害にあう可能性のある木部全体に散布する必要があります。
また、ベイト剤を埋設する方法では、建物を取り囲むように設置するのが望ましいでしょう。

プロに依頼する

「自分で薬剤を買って駆除を行った方が費用を安く抑えられるのでは」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、自ら駆除・対策しても完全に駆除しきれないことが多くあります。薬剤を散布するべき場所に散布できていない場合や、シロアリの侵食場所を特定できていない場合があるためです。さらに、シロアリは種類ごとに対処方法が変わるため、適切な対処をしなければ効果が現れないことも。駆除が完全に行えなければ、家の被害も拡大してしまいます。

そのため、シロアリを駆除したい場合はプロに依頼する事をオススメします。プロの業者に依頼する場合は、事前説明がきちんとしている業者を選びましょう。また、事前に見積りを取ってから依頼ができる業者が望ましいでしょう。

プロに任せてシロアリを駆除しましょう

シロアリを駆除したいけど、どうしたらいいか分からないという方は、ぜひ一度ダスキンまでご連絡ください。ダスキンのシロアリ駆除サービスではプロが無料であなたのご自宅を徹底チェックし、診断結果を詳しくご説明。診断結果に合わせてオススメのプランとお見積りをご提案します。

安全性に配慮したニオイの少ない薬剤を床下に直接散布するバリア工法はすぐに駆除したい方に、シロアリが好んで食べるベイト剤(エサ状の薬剤)を専用容器に入れて地面に埋設し巣に持ち帰らせて退治するベイト工法は小さなお子様やペットのいる家庭でも安心です。

また、シロアリの棲みにくい環境をつくるための「家屋湿気管理システム」も取り扱っています。お気軽にご相談ください。

  • シロアリ駆除サービス

    ダスキン シロアリ診断のプロが、無料であなたのお宅を徹底的にチェックします。

  • 事業所用 シロアリ駆除サービス

    薬を撒かずにシロアリを巣ごと退治。ダスキンは2つの方法でのシロアリ対策!

ページのトップへ

ページTOPへ