ヤブ蚊はどこから発生する?発生源を知り対策を進めよう

2021年12月8日

ヤブ蚊はどこから発生する?発生源を知り対策を進めよう

かゆみを伴う吸血行為で知られるヤブ蚊は、民家の周辺から外出先までさまざまな場所に生息しています。感染症を媒介することもあり、できるだけ避けたいものです。
本記事ではヤブ蚊の発生条件や発生源の例について解説します。

目次

ヤブ蚊の基本

蚊は大きく分けて、屋内に侵入するイエ蚊と、雑木林などに生息するヤブ蚊がいます。

国内でよく見られるヤブ蚊の代表は、ヒトスジシマカと呼ばれる種類です。名前の通り、背中に白いたて筋が一本入っています。北海道を除く日本のほとんどの地域に分布しており、5月中旬から10月下旬にかけて活動しています。

ヒトスジシマカの成虫の寿命は2~3週間程度です。成虫の間に吸血と産卵を繰り返し、繁殖します。メスは満腹になるまで吸血したおおむね3日後、水際に百数十個の卵を産卵。卵は2~5日でボウフラと呼ばれる幼虫になり、7~10日間水中で過ごしながら脱皮を繰り返します。オニボウフラと呼ばれるサナギの状態になった後は、3日ほどで羽化します。

成虫のヒトスジシマカは、日中、特に早朝と夕方、木陰や草むらで吸血します。ヒトスジシマカに刺されると、腫れとともにかゆみが生じます。かゆみの原因は、蚊が針を皮膚に突き刺す際、痛みを麻痺させるために人間の皮膚に注入する「だ液」で、このだ液によって皮膚にアレルギー反応を引き起こします。また、吸血するのは、産卵に必要な栄養をとる必要があるメスのみであり、蚊の主な栄養源は血ではなく、花の蜜や果物に含まれる糖分です。

また、蚊に吸血されると、蚊媒介感染症になる恐れもあります。例えば、蚊が特定のウイルスに感染した人の血を吸うことで、蚊の体内でウイルスが増殖。別の人の血を吸う際にウイルスを移すという仕組みです。

2014年には東京都の公園でデング熱ウイルスを保有する蚊が発見され、公園が一時閉鎖となりました。1999年には、アメリカのニューヨークでウエストナイルウイルスと呼ばれるウイルスが蚊によって広まった事例が報告されています。ウエストナイルウイルスはインフルエンザに似た熱症状を発症するもの。脳に感染してしまうと重篤なウエストナイル脳炎を引き起こす恐れがある危険なウイルスです。発熱や関節痛、発疹を引き起こすチクングニアウイルスの感染も、蚊によって媒介されていることがわかっています。

ヤブ蚊が発生する条件

ヤブ蚊の発生条件について具体的に解説します。

ヤブ蚊が発生する場所

ヤブ蚊は少量でも水が溜まった場所があれば産卵し、繁殖します。ボウフラが発生する場所として、下記のような場所が挙げられます。どれも水が溜まりやすく、放置されやすい場所です。

・空き缶、空き瓶、ペットボトル
・雨水マス
・古タイヤの中
・植木鉢の皿
・ブルーシートのくぼみ
・バケツ
・境界ブロックの穴

一方、成虫になった蚊は日当たりや風通しが悪く、葉が茂っていて人通りが多い場所によく生息します。例えば下記のような場所が挙げられます。

・庭
・公園
・墓地

ヤブ蚊の発生時期

ヤブ蚊は気温が上がる時期に発生します。気温が摂氏22〜30℃程度の時に活発に動き、気温が高くなる8月頃に最も多く発生します。気温が低くなると蚊は死んでしまうため、成虫の状態では越冬できません。

ヤブ蚊の発生を予防するには

ボウフラ・成虫それぞれの発生予防方法について解説します。

ボウフラを発生させない方法

ボウフラは少量の水があれば発生します。そのため水はけをよくし、少しの水もたまらない環境を作ることが発生防止につながります。

例えば、植木鉢に敷いている水受け皿、バケツや古タイヤ、空き缶、スコップやじょうろは雨水が溜まりやすい場所です。不要なものは撤去し、撤去できない場合は水をこまめに変えたり、雨水がたまらないようにカバーをかけたりしましょう。また、水はけがよくなるよう雨桶は定期的に掃除してください。

成虫を発生させない方法

成虫のヤブ蚊を発生させないためには、殺虫剤の使用が欠かせません。成虫を見つけたら殺虫剤を噴きかけて駆除しましょう。また、ヤブ蚊専用の防虫剤や捕虫器など、成虫を誘引して駆除する器具を用いるのも効果があるかもしれません。

庭がある場合は雑草を抜いて芝は短く刈り込み、成虫が隠れやすい「下草」と呼ばれる丈の短い草をなくしましょう。

便利なグッズを使ってヤブ蚊対策!

蚊の発生を防ぐために有効なのは、卵を産みつけられそうな水場をなるべく取り除くことです。しかし、蚊の移動できる範囲の水場を完全になくすのは難しいです。そのため、成虫のヤブ蚊にできるだけ接触しないための対策が必要となります。

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