ヤスデはムカデの幼虫? ヤスデの幼虫の生態、発生を防ぐ対策

2021年6月4日

ヤスデはムカデの幼虫? ヤスデの幼虫の生態、発生を防ぐ対策

ベランダのプランターや庭、家の付近に大量発生するヤスデは、その見た目や大量に発生する習性、ときおり放つ悪臭から不快感をもたれることがあります。

私たちが目にするヤスデはほとんどが成虫です。1〜2センチほどの小さなヤスデを外で見かけたとしても、それは幼虫ではなく成虫である可能性が高いです。

この記事ではヤスデの幼虫の生態と、発生を予防する方法について解説します。また、ヤスデはムカデの幼虫と間違えられることがあるため、ヤスデとムカデの違いについても解説します。

目次

ヤスデの成長について(産卵~幼虫~成虫の過程)

ヤスデは8~9月にかけて産卵します。一匹のヤスデが一度に産む卵の量は、150~300個ほどです。その後、孵化して土の中で大きく育った幼虫は、翌年5月末~7月初旬の梅雨の時期に成虫になります。地表に現れるタイミングは、梅雨の長雨によって地中に水がたまり、ヤスデが地中にいられなくなったときです。

卵や幼虫のヤスデは主に地中にいますが、成虫は地中のほか落ち葉や枯れ葉の下の地上にも生息しています。基本的に地中にいる幼虫を家の中で見かけることはほぼないため、人家に侵入するヤスデは成虫と言えます。

ヤスデの幼虫は何を食べる?

土の中で育つヤスデの幼虫は土の中の腐植物質を食べ、脱皮を繰り返して育ちます。成虫になり地上に出ると、落ち葉や枯れ葉を大量に食べます。幼虫も成虫も基本的に朽ちたり枯れたりした植物を食べることは共通しています。

ヤスデの成虫とムカデの幼虫を見分けるには

ヤスデの幼虫は土の中で過ごすため姿を見る機会がほとんどありません。成虫になると落ち葉や枯れ葉の下の地表に生息し、大雨が降ると建物の壁をはい上がって大量発生し人目に触れることとなります。ヤスデの成虫はムカデの幼虫と即座には見分けにくいです。両者を見分けるポイントはどこにあるのでしょうか。

まず、形に注目してみましょう。ムカデの幼虫は平べったい形をしており、長い脚と触覚を持っているのに対し、ヤスデの成虫は厚みのある半筒状をしており、脚と触覚は短めです。またムカデは一つの節から左右に1本ずつ脚が出ているのに対しヤスデは一つの節から左右に2本ずつ出ています。さらにムカデは動きが素早く、場合によっては人を咬むこともありますが、ヤスデはゆっくりと動き、人を襲うことはありません。見た目が似ているため混同されがちなヤスデとムカデですが、実際には全く異なる種類です。

ヤスデの幼虫を放置していると起こる被害

ヤスデが幼虫の間は、目につかないので被害はあまりありません。しかし、放置していると成虫になり、やがて地表に現れて様々な被害を引き起こします。

例えば、ヤスデは水を嫌うため、大雨が降ると家屋に侵入したり家屋の壁に張り付いたりする傾向があります。その際、大量の群れで行動するため、見た目の不快感があるでしょう。
また、誤って踏んだり刺激を与えたりすると、刺激臭のある体液を分泌します。この分泌液には毒性があるため、皮膚についた場合ヒリヒリ痛みます。最悪の場合、水泡ができてただれてしまう可能性もあります。

ヤスデの幼虫を発生させないための対策

ヤスデの幼虫を発生させないためには、卵を産む成虫を駆除し、ヤスデが生息しにくい環境をつくらなければなりません。
素早い効果が期待できる駆除方法は、庭や家の周辺に粉状の専用殺虫剤をまくことです。あるいは、毒エサタイプの殺虫剤も効果が期待できます。また、ヤスデは水を避けて家の壁面に上る傾向があるため、壁付近に忌避剤を置くことも効果があるでしょう。

さらに、ヤスデは湿った場所を好むため、湿気のある環境を作らないようにすることも有効です。庭に日陰が多い場合は土が湿りやすくなります。日光を遮る庭木がある場合は剪定して、なるべく地表に日光が当たるようにしましょう。
植木鉢やプランターを地面に直接置いている場合は、底が湿りやすくなっています。ラックなどの上に置いて、風通しがよくなるよう心がけましょう。

ヤスデのエサとなるものをなくすことも対策の一つです。家周辺の落ち葉や枯れ木は定期的に掃除しましょう。庭に雑草が生えている場合は、放置せずすぐに抜いておくことも大切です。

室内でヤスデの成虫を見かけた場合はスプレータイプの殺虫剤で駆除しましょう。

幼虫の発生を防ぐためには、まず成虫を駆除しよう!

ヤスデの幼虫は、地中にいるため普段目にする機会は少ないでしょう。しかし、それは知らないうちに地中で増えているかもしれないということ。ヤスデの中には地中で幼虫として何年もかけて成長したのち、成虫になって地表に現れる性質を持つものもいます。

また、見た目が似ていることから間違えられやすいヤスデとムカデですが、両者は全く異なる性質を持っており、駆除の方法も異なります。ヤスデはムカデの幼虫ではありません。ヤスデのような虫を見かけたら注意深く観察し、ヤスデかどうか確認した上で対策をしましょう。

いざヤスデの成虫を自分で駆除しようと思っても、一度に大量発生したヤスデは駆除に時間がかかることもあります。さらに、異臭を放つ体液を分泌するため、自力での駆除が難しい場合は、プロに相談してみてはいかがでしょうか。ダスキンではヤスデ・ムカデ・ダンゴムシ・ゴキブリを活動状況に合わせて定期管理する「戸建の虫さん侵入お断りサービス」がございます。またヤスデをはじめ各種不快害虫の駆除ができる「不快害虫駆除サービス」もございます。ぜひ、プロの目による徹底調査と駆除システムを活用してみてください。

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