大量発生を放っておくと植物がダメになることも…。ダンゴムシ対策で植物への被害を防ぎましょう

2020年7月27日

大量発生を放っておくと植物がダメになることも…。ダンゴムシ対策で植物への被害を防ぎましょう

指でつつくと丸くなるダンゴムシ。一見害はなさそうですが、大量発生を放っておくと野菜や花を食べて庭を荒らしたり、家に侵入してくることも。ダンゴムシの予防・駆除を行い、植物の食害や家への侵入を防ぎましょう。

目次

ダンゴムシの生態

ダンゴムシは、丸く団子のようになる姿からその名がつけられました。日本に生息するダンゴムシは「オカダンゴムシ」「コシビロダンゴムシ」「ハマダンゴムシ」の3種。中でもよく目にするのはオカダンゴムシです。

「ムシ」と名のつくダンゴムシですが、実は昆虫ではなく甲殻類で、エビやカニなどと同類です。体色は黒もしくは灰色に黄色の斑点模様で、大きさは1~1.5センチ程度。その体は14の大節からできています。触覚や口、目がついている「頭」が1節あり、続いて2から8節にかけて足がついた「胸」があり、9から13節に生殖器や呼吸器官などがついている「お腹」があります。触ると丸くなることで有名ですが、これは外敵から身を守るため。

ダンゴムシは暗くて湿った場所を好むため、石や木、落ち葉の下のほか、プランターや植木鉢の下に潜んでいます。雑食のため、こうした場所を拠点としながら枯れ葉や野菜、花などを食べます。昼間は鳥やトカゲ、カエルなどの天敵に捕食されないようこっそり隠れていますが、夜は活発に動きます。夜に活動するのは天敵から身を守ると同時に、日光による水分蒸発を防ぐためでもあるようです。

ほぼ1年中目にしますが、主な活動時期は2~11月頃。4~9月に繁殖期を迎え、たくさんの卵を産みます。産まれたダンゴムシは脱皮を繰り返し、成長します。また、寒くなると地中に潜ったり木の下に潜んだりして冬眠します。寿命は2~4年ほどです。

ダンゴムシによる被害

ダンゴムシは雑食ですが、中でも枯れ葉などの軟らかい葉や茎、花芽、根を好みます。例えば、植物でいうとナス、果物であればイチゴ、花であればパンジーやビオラなどが柔らかいため、食べられやすいとされます。多肉植物や苔類も同じ理由から食べられやすいといえます。こうしたダンゴムシの食害により、葉は穴が空いたり、欠けたりします。特に被害が甚大なのは苔。苔の隙間に入り込み、苔床を浮き上がらせてしまうことがあります。

益虫でもあるダンゴムシ

ダンゴムシは枯れ葉を食べて消化し、糞を土に還すことで土の中の有機物を分解しやすい状態にしてくれます。そのため益虫だといえますが、大量発生すると庭の植物を食べ散らかす害虫になってしまいます。また、ダンゴムシはおとなしい虫とはいえ多足類であり、見た目に気持ち悪さを感じる人も少なくありません。大量発生し、家の中に侵入してくると人間に不快感を与えます。

大量発生の原因は、その産卵数の多さです。ダンゴムシは一度に10~100個の卵を産むため、大量発生しやすいのです。特にガーデニングしている庭などは湿った土、好物の新芽や落ち葉など、ダンゴムシにとって住みやすい環境が整っているため、繁殖が活発になり大量発生の可能性が高まります。

ダンゴムシ駆除・対策

ダンゴムシの駆除や対策方法は様々。いくつかの方法をご紹介しますので、ご家庭に合わせた駆除・対策方法を選んでください。

駆除方法

一番簡単な駆除方法は、スプレータイプの殺虫剤を使うことです。ダンゴムシに直接スプレーを吹きかけることで確実に駆除できます。庭の近くや玄関など、ダンゴムシが発生しそうなところの近くに常備しておき、すぐに噴霧できるようにしておくといいでしょう。

対策方法(寄せ付けない方法)

ダンゴムシを寄せ付けないためには、普段からの予防が大切です。
ダンゴムシは湿気のある場所を好むため、庭の土は定期的に掘り起こして、乾燥させておきましょう。そのときに雑草も抜いておくと、より効果的です。
庭先に置いたままのプランターや植木鉢の下も湿度が高くなりがちです。こまめに移動させるか、台に乗せて風通しがよくなるようにしましょう。
また、ダンゴムシの餌となる落ち葉や枯れ葉をためないよう、定期的に掃除しましょう。収穫が遅れて腐った野菜や、落ちた花がらもそのままにせず、すぐ片付けることが大切です。

効果が持続する粉末散布剤と誘引タイプの殺虫剤の使用も効果的です。粉末散布剤は、粉末タイプの殺虫剤を庭に撒くことで、ダンゴムシの侵入を防ぎます。粉末散布剤を撒いたところはダンゴムシが寄り付かなくなるため、玄関に撒くと家への侵入を防げます。
誘引タイプの殺虫剤は、ダンゴムシに食べさせることで駆除を行います。粒状や固形の殺虫剤をダンゴムシが出現しそうな植木鉢の下に撒くことで効果を発揮します。粉末散布剤と誘引タイプの殺虫剤ともに、ペットや子どもが誤飲しないよう注意しましょう。

落とし穴を設置する方法も効果があります。空き缶の上部分を切り取り、中にダンゴムシの好む野菜を入れて、地面に埋め込みましょう。空き缶の中に落ちたダンゴムシは缶の中から上がることはできません。

似ているけど違う ワラジムシとダンゴムシを比較

ワラジムシはダンゴムシと見た目が非常によく似ています。しかし見た目や動きをよく観察すると、違いがあることに気付きます。両者の違いを比較してみましょう。

ワラジムシとは

ワラジムシはダンゴムシ同様に甲殻類です。体長は5~10ミリほどで、体は平べったく、体色は灰色または暗褐色で艶はありません。人間に直接害は与えませんが、その足の多い見た目から不快害虫に分類されます。一方で、ダンゴムシと同じく枯れ葉や昆虫の死骸を食べて糞を土に還す、益虫としての要素も持っています。夜行性のため、昼間は枯れ葉や石の下に隠れており、夜になると活動的になります。また、湿度が高い環境を好みます。

ダンゴムシとワラジムシの違い

見た目も生態も似ているダンゴムシとワラジムシ。しかし、いくつか違いがあります。

一つは、刺激を与えた際に丸くなるかならないか。ダンゴムシは指でつつくと、その名の通り丸くなりますが、ワラジムシは丸くなりません。

もう一つの違いは、移動速度。見つけた際に素早く逃げるのがワラジムシで、逃げ足が遅いのがダンゴムシです。

また、見た目にも違いはあります。ダンゴムシは全体的に丸みを帯びていて背中が硬く、艶があります。一方、ワラジムシの体は全体的に平べったく、柔らかい背中には艶がありません。

大量発生する前にダンゴムシを徹底的に駆除しよう

ダンゴムシが好む場所は暗く湿った場所です。潜んでいる場所は限定的で逃げ足が遅いため、ピンポイントで探し出せば殺虫剤で対処できます。一方で、石垣の中や積み上げた瓦の間など、手の届かない場所に潜んでいることも確か。「放っておいたら、いつの間にか大量に発生していた」なんてことになりかねません。早めの処置と、プロによる調査や駆除が肝心です。

ダスキンでは、家の周辺を徹底調査し、家庭に侵入する不快害虫を駆除するサービスを提供しています。害虫の生態に詳しいプロが、害虫の種類に合わせて最適な方法で駆除するので安心です。また、定期訪問やアドバイスなど、定期管理システムも備わっており、害虫の発生や家屋への侵入を継続して防げます。ダンゴムシでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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