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ワンちゃんネコちゃんの居心地の
いい場所の話②
すみっこ編

ワンちゃんネコちゃんの居心地のいい場所の話② すみっこ編

ソファの下や時には家具の隙間まで。
狭いところが大好きなワンちゃんの気持ちについて、林屋動物診療室の中角先生に伺いました。

狭いところが大好きなのは、
祖先の名残り

「ペットの居心地のいい場所の話① 高いところ編」では、ネコちゃんが高いところが好きなお話をしました。猫が高いところを好きなのは、野生で暮らしていた時の習性が残っているから、とご説明しました。では、ワンちゃんではどうでしょう。

犬の祖先は、穴を掘って穴蔵などで生活をしていました。外に遊びに出たワンちゃんが穴を掘って、顔を泥だらけにして帰ってきたというような経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?ですから、ワンちゃん達にとっては、穴の中の様な狭い場所が、本能的に安心をするのです。

狭い場所は安全・安心

犬は猫ほど、木登りなどの“縦の動き”が得意ではありません。ですから、猫とは違って“低い位置”で相手から身を隠せて、相手の動きを感知できる場所を探したのだと考えられます。家の中で生活するようになっても、この本能は残っているようです。だから、ソファやベッドの下など狭い場所は、ワンちゃんにとって安心できる場所なのです。
雷や掃除機の音が嫌いなワンちゃんが、嫌いな音がすると途端に家具の隙間に隠れたりするのは、狭い場所に入ると気持ちが安心できるからなのです。

狭いところを用意して、
ワンちゃんが安心できる
環境づくり

ネコちゃんには隠れ家として、“高いところ”を用意してあげましょう、というお話をさせていただきました。ワンちゃんでは、“狭い空間”を用意してあげると良いでしょう。キャリーケースでも良いと思いますし、ソファの下でも良いと思います。その際に気を付ける点として、尖ったものなど危ないものがなくて、ハウスダストなどが溜まらないようにこまめに掃除が出来るような場所が良いと思います。

もう一つ大切なことは、狭いところに隠れているワンちゃんを、無理やり広い場所に出そうとしないことです。隠れているとき、ワンちゃんは安心したいと思っています。もしかしたら何かが怖いと思っているのかもしれません。そんな時は優しく見守ってあげるか、ワンちゃんが嫌がっている原因について考えてみてあげてください。

ワンちゃんの目線、
ネコちゃんの目線

犬や猫にとっての居心地の良い場所についてお話をしてきました。動物によって本能や習性が違い、高いところが好きな猫、狭いところが好きな犬という風に違いが生まれてきます。犬は“低い位置”で隠れる場所を探したというお話をしましたが、この“低い位置”というキーワードは、ワンちゃんの快適な温度を考えるときにも重要になってきます。快適な温度については、また別の機会にお話ししようと思います。

中角 航

中角 航

林屋動物診療室 総合医療センター 副センター長
獣医師・博士(獣医学)

山口大学大学院出身。趣味はフットサルと写真撮影。

林屋動物診療室について

1972年、京都府宇治市に開院。
「正確な診断、適切な治療、分かりやすい説明」をモットーに、病気の治療のみならず、今現在お困りのことを解決し、健康管理や予防などに共に取り組み、ご家族それぞれに寄り添った形の獣医療を提供。どうぶつ腫瘍センターなど専門医療から、ペットヘルスケアクリニックなど日常の病気の予防や健診まで、動物の健康を通じて人と地域の幸せに貢献することを目指している。

※2024年3月取材当時の情報です。

ダスキンペットモップで、
狭い場所の掃除も楽々

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