葉が大きく広がってインパクトのあるウラボシ科のビカクシダ(別名:コウモリラン)。
流木や木の板に付着(着生)した状態のビカクシダを、おしゃれなショップや美容室で見かけることも多いのではないでしょうか。今回は、インテリアとしても人気のあるビカクシダを流木などに着生させる方法をご紹介します。
今回着生させるのは、プラスティック製の鉢に植えられたビカクシダ。大きく伸びる「胞子葉」と、株元で積み重なって水を蓄える「貯水葉」の2種類の葉を持つのが特徴です。貯水葉の下に根があり、水分や養分を吸収します。
水苔を水に浸す際に使用
ビカクシダを着生させます
ホームセンターなどでも購入可能
ビカクシダと流木を固定するために使用
釣り糸でも可
ビカクシダを着生させるための
土台になります
ビカクシダを壁にかける際に使用
木工用のホチキス
ビカクシダと流木を固定するために使用
針金を切る際に使用
テグスを切る際に使用
流木への着生は一見難しそうに思えますが、ポイントを押さえればそこまで難しくはありません。1番のポイントはビカクシダと流木をしっかりと固定すること。さらに今回は、インテリアとして飾る場合に見た目が美しくなるような着生方法をご紹介します。
着生に適した時期は、植物が良く成長する4月から9月くらいです。
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水苔は、ビカクシダを流木に着生させるための土台になります。バケツに水苔を浸せる程度の量の水を入れ、ほぐした水苔にたっぷりと水分を含ませましょう。
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大きく伸びた胞子葉を傷つけないようにしながら、鉢のフチに隙間を作ってビカクシダを取り出します。取りにくい場合はプラスチックの鉢を割ってもOKです。
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根部分を少しずつもみほぐすようにして、土を落とします。土がほとんどなくなったら最後に水洗いをします。この時も、胞子葉を傷つけないように注意しましょう。
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流木のくぼみに合わせて、着生させる場所を考えます。完成後どこに置くのか、どのような向きになるのかを考えながら配置する場所を選びましょう。
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STEP1で水に浸した水苔を使って、着生させるための土台を作ります。水苔は軽く絞って水分を含んだ状態で使います。
水苔の上にテグスを巻きつけながら、タッカーで流木に打ちつけていきます。着生させた時の見た目が美しくなるよう、テグスが目立たない位置に巻きます。この作業を繰り返して土台を流木に固定させます。
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水苔の土台の上にビカクシダを乗せ、テグスを根に絡ませながら巻きつけてタッカーで固定します。この時、ビカクシダの葉の広がりを見て、向きの最終確認をするようにしましょう。
土台と根が固定できたら、根の周りにも水苔を加えてテグスを巻きつけ、タッカーで打ち付けてしっかりと固定させます。
貯水葉は、土台の水苔を巻き込むようにどんどん成長していくので、流木と一体化していきます。
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流木の形と胞子葉の広がりを活かして、棚の上にレイアウト。
着生させたビカクシダを壁掛けにしたい場合は、流木に穴を開け、針金を通して引っ掛けるようにしましょう。
土台の水苔が乾燥していたら、水やりのタイミングです。水苔は一旦乾いてしまうと水分を吸収しにくくなるため、霧吹きでは水分不足になります。洗面台などにたっぷり水を貯めて流木ごと浸けたり、シャワーなどでたっぷりと水をあげるようにしましょう。
高温多湿の環境でも比較的強く、耐陰性もあるので室内で育てても大丈夫です。寒さには弱いですが10℃以上の環境であれば野外での生育も可能です。直射日光を当てすぎると葉が痛んでしまう可能性があるので、カーテン越しの遮光された環境におきましょう。