観葉植物が大きく成長したり、お気に入りの鉢に出会った時に必要なのが「植え替え」です。「自分で観葉植物を植え替えるのは、難しいかも・・・」と思ってしまいがちですが、必要な土の種類やポイントを押さえれば大丈夫。
今回は、パンダガジュマルの木を使って、自宅で上手に「植え替え」するための方法を紹介します。
鉢底から根がはみ出ているのは、鉢の中が根でいっぱいになった「根詰まり状態」の合図。「根詰まり状態」は、土の中の酸素が不足して植物の成長に影響が出てしまうので植え替えをするタイミングです。その他、水やりをしても水がなかなか土に染み込まない、新芽が伸びない、鉢と観葉植物のバランスが悪い場合も植え替えをしましょう。
植え替えに適した時期は、植物がよく成長する5月から9月です。
観葉植物の根をほぐしたりする際に使用。
折れにくい棒であればご家庭にあるもの
で問題ありません。
水はけを良くするために使用
軽石や土を入れる際に使用
根がからまっている時などに使用
植木鉢の底に使用
土を入れる際などに使用
園芸用の万能土
土の中に空気を含ませるために使用
水持ちをよくし、
肥料の役割となる土壌改良剤
水持ちしやすく
空気を含みやすい土壌改良剤
植え替え用
ネットの固定に使用
土を入れて混ぜ合わせる際に使用
※ 7)赤玉土〜10)パーライトを用意できない場合は、ホームセンター等で販売されている「観葉植物用の土」で代用できます。
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土の配合は、根腐れしないように水はけが良く、空気を含みやすい土にすることが大切です。
4(赤玉土):3(軽石小):2(バーク堆肥):1(パーライト)の割合を目安にして、空気を含ませるようにしながらまんべんなく混ぜ合わせます。
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土などが鉢外へ飛び出さないようにするため、鉢底にネットを敷きます。針金などで固定しておくとズレなくなるので安心です。
植木鉢の底にネットを敷いたら、水はけを良くするための軽石(中)を入れます。底が見えなくなるまでまんべんなく敷き詰めましょう。
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新しい鉢へ移すために、古い鉢から木を取り出します。取り出しにくい場合は、鉢の縁をコンコン叩きながら少しずつ動かします。取り出した観葉植物の根は、少しほぐしておきましょう。
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取り出した観葉植物の土の高さを測って、新しい鉢に入れる土の高さを調整します。スコップなどを使って高さを測ってもOKです。
古い鉢の土の高さと同じになるよう、STEP1で配合した土を入れていきます。
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観葉植物を新しい鉢に入れ、隙間にSTEP1で配合した土を追加していきます。観葉植物がぐらつかないように棒などを使いながら隙間なく土が入るようにしましょう。
植え替えの楽しみ方の1つに、木のレイアウトがあります。床に置いて高さを出したい場合はAのようにまっすぐ植えて、高い場所に飾る場合などはBのように横に寝かせてレイアウトすると同じ木でも随分雰囲気が変わります。ご自身の好みに合わせてレイアウトを楽しんでみましょう。
マルチングとは、乾燥や虫の発生を防ぐために地表面を石やチップなどで覆うこと。植え替えのタイミングでマルチングをすると見栄えが良くなります。鉢の色に合わせたカラーを選んでも良いですし、逆に鉢の色とは違うカラーでアクセントにする方法もあるので、マルチングを好みに合わせて楽しんでみましょう。
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濡れても大丈夫な場所へ鉢を移動させ、ジョウロでたっぷりと水をやります。
土の中の余分なゴミを流すために茶色い水が出なくなるまで水をやりましょう。
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水やりが終われば「植え替え作業」は完了です。鉢穴から水が出なくなるのを確認したら、観葉植物を好みのスペースにレイアウトしましょう。
インテリアとして観葉植物を楽しむなら、存在感がしっかりあって育てやすい植物がおすすめです。
観葉植物を選ぶ目安としては、葉数が多い元気なものを選ぶようにしましょう。
(クワ科フィカス属:樹高100cm)
丸みのある大きな葉が特徴的な「フィカスウンベラータ」。幹は細めですが、葉っぱの存在感があるのでインテリアのアクセントになります。日当たりの良い場所を好み、気温が5℃以上あれば問題ありません。土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげましょう。
(サトイモ科フィロデンドロン属:
樹高60cm)
南国の雰囲気を醸し出す大きな葉が印象的な「セローム」。葉が大きく広がって育つので、お部屋にインパクトを与えたい時にぴったりです。直射日光よりも部分的に日が当たるような半日陰を好む植物で、気温が5℃以上あれば問題ありません。春から秋は、土の表面が乾いたらたっぷり水をやっても大丈夫ですが、冬は植物の成長が活発ではないので土の表面が乾燥していても水やりの回数を減らすようにしましょう。
(クワ科フィカス属:樹高110cm)
シックな葉色と肉厚の葉が特徴的な「フィカス・バーガンディ」は、ゴムの木の仲間です。寒さにも比較的強いので、初心者でも育てやすいと人気です。できるだけ日当たりの良いところで育て、春から秋の成長期は、土の表面が乾いたらたっぷり水をやりましょう。冬は植物の成長が活発ではないので土の表面が乾燥していても水やりの回数を減らすようにしましょう。