ぷっくりとした葉が特徴的でかわいい多肉植物。葉や茎などに水分を貯蔵しているため水やりの頻度が少なく、初めての人でも育てやすい植物です。
多肉植物を育てるなら、「葉挿し」や「挿し木」という方法で多肉植物の繁殖にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。別の鉢に移して発育を楽しんだり、育てた多肉植物を誰かにプレゼントしたり。グリーンのある生活の楽しみが、きっと増えますよ。
「挿し木」の際に使用
なければスコップでも可
園芸用の万能土
土の中に空気を含ませるために使用
水持ちをよくし、
肥料の役割となる土壌改良剤
土を混ぜ合わせたり、葉挿し用の葉を並べる際に使用
※それぞれの土・石を用意できない場合は、ホームセンター等で販売されている多肉植物用の土で代用できます。
「葉挿し」には、発育の良いエケベリア属の多肉植物がおすすめです。肉厚の葉をお花のように生やすエケベリア属には、「エケベリア・カンテ」「エケベリア・エレガンス」などたくさんの種類があります。
風通しがよく半日陰で、5℃以下にならない場所で育てるようにしましょう。水やりは土がしっかり乾いてからあげます。夏と冬は休眠期に入るので水やりは控えめに。
「挿し木」には、いろんな方向に茎が伸びてくるセダム属の多肉植物が扱いやすいです。「オーロラ」「カメレオン」「天使の雫」など葉のかたちや色の種類も豊富なセダム属は、寒さや乾燥にも比較的強いので育てやすい多肉植物です。
風通しの良い窓際などで育てるようにし、5℃以下になる場所に置かないようにします。水はやりすぎず乾燥気味になるよう心がけましょう。夏と冬は休眠期に入るので水やりは控えめに。
多肉植物の増えてきた葉をもぎって繁殖させることを「葉挿し」と言います。今回は、エケベリア属の多肉植物を使って「葉挿し」に挑戦。一年中「葉挿し」はできますが、一般的に発育が良くなる3月〜6月頃、9〜10月が最適な時期になります。
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5(赤玉土):3(軽石):2(バーク堆肥)の割合にして、空気を含ませるようにしてまんべんなく混ぜ合わせます。
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無理やり引っ張らずに、葉の根元部分から優しくもぎります。
元気な葉であれば、落ちた葉を使用することもできます。
右の葉が理想の切り口。左のように無理やり葉を引っぱって途中からちぎれてしまうと、根や子株が出てきません。つけ根からとれるよう、引っ張るのではなく左右に動かしながらもぎるのがおすすめです。
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混ぜ合わせた土に葉を乗せます。この時、水はあげません。
季節や環境にもよりますが、2週間程度で根が出てきます。
風通しがよく、薄いカーテンでの遮光が入るような環境に置きましょう。
土の上に置いておくと、ヒゲのような根と子株が出てきます。
季節や環境によって発育状況は変わりますが、左から1〜2週間後、約1ヶ月後、1〜2ヶ月後の葉の様子です。右のような状態になれば鉢に移してもOKです。
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植木鉢の底にネットを敷き、底がみえなくなるまで軽石を入れます。その上に、混ぜ合わせておいた土を入れます。
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根と子株が出ている葉を植え付けます。この段階で1度水をやりましょう。
水をやることで細かいゴミを洗い流すことができます。
室内の窓際で育てる場合は、2週間〜1ヶ月に1回程度の水やりで問題ありません。
1年ほど経つと、写真のような大きさに成長します。
多肉植物の茎を切って、別の場所に植えることを「挿し木」と言います。今回はセダム属の多肉植物を使って「挿し木」にチャレンジ。「葉挿し」と同様に、一般的に発育が良くなる3月から6月頃にかけてが適した時期になります。
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茎は、緑の部分ではなく木化(もくか)した茶色い部分をカットしましょう。
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寝かしておくと葉が上に向いていくので、真っ直ぐ立つようにビンなどに挿しておくのがベスト。
お部屋に飾りながら、乾燥させるのもおすすめです。
茎をカットした後は、バイ菌の侵入を防ぐために最低1日は乾燥させましょう。
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季節や環境によって異なりますが、2週間から1ヶ月程度で根が出てきます。
根が出てくる前に挿し木をしても問題はありません。
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カットした茎の乾燥を終えたら、植木鉢などに植え付けます。
本来は、植木鉢の底にネットを敷きますが、鉢が小さいので大きめの軽石を入れます。
「葉挿し」のSTEP1と同様の混ぜ合わせた土を鉢に入れ、最適な苗の向きを考えて挿します。
水をあげて土を定着させたら完成です。
室内の窓際で育てる場合は、2週間〜1ヶ月に1回程度の水やりをし、水がこぼれる場合は受け皿を置いて下さい。