給湯器に表示されたエラーコードの意味と原因
監修者
ダスキン給湯器テクニカルアドバイザー 河津勇司
給湯器交換企業にてガス給湯器取り付け作業を担当
これまでに施工経験数3000以上を実施。個人事業を立ち上げ、給湯器取り付け経験を積む。
現在は株式会社ダスキンにて給湯器施工及び後輩育成に従事。
目次
給湯器メーカー共通の代表的エラーコード一覧
☞ エラーコードは機種やメーカーによって若干異なる場合がありますが、主要メーカー間では多くが共通化されています。
表示はリモコン画面に出ることが多く、「11」「111」など2〜3桁の数字で示されます。
| エラーコード | 意味 | 主な原因 | 対処方法(初期対応) |
|---|---|---|---|
| 11 / 111 | 点火不良 | ガス栓閉・ガスメーター遮断・湿気 | ガス元栓確認、マイコンメーター復帰、リセット操作 |
| 12 / 121 | 途中失火 | 燃焼中に火が消えた | ガス供給確認、再点火、リセット操作 |
| 14 / 140 | 過熱防止装置作動 | 循環不良・フィルター詰まり | フィルター清掃、リセット、改善しなければ修理依頼 |
| 32 | 電子部品異常 | 基板やセンサーの故障 | 専門業者による点検・修理が必要 |
| 610 | ファンモーター異常 | 排気不良・モーター劣化 | 排気口確認、専門業者に依頼 |
| 290 / 291 | 中和器不具合・排水不良 | エコジョーズの排水系統異常 | 排水管凍結・中和器寿命、修理依頼 |
| 920 | 中和剤寿命予告 | 中和器の交換時期 | 1〜2ヶ月以内に部品交換が必要 |
| 38 / 130 / 380〜383 | COセンサー作動 | 一酸化炭素検知・不完全燃焼 | 使用中止、専門業者による安全点検 |
| 050 | 給気フィルター異常 | フィルター詰まり・外れ | フィルター清掃・再装着 |
⇒ エラーが出た場合は、まずリセット操作(電源オフ→1分待機→再オン)を試し、それでも改善しない場合は専門業者に相談してください。
給湯器にエラーコードが表示されたときの対処方法
給湯器のエラーコードは故障のサイン!でも、まずは慌てずリセットを
☞ 給湯器のリモコンに突然見慣れない数字が点滅し始めたら、「故障した!」と焦ってしまいますよね。しかし、その表示は給湯器からの重要なメッセージですので、まずは慌てずに、ご自身でできる簡単な復旧操作を試してみましょう。
近年の給湯器は、内部に搭載されたコンピューターが自身の状態を常に監視しています。そして、何らかの異常を検知すると、その内容に対応した2桁または3桁の数字を「エラーコード」としてリモコンに表示して知らせてくれるのです。まずは、そのエラーコードの内容を確認し、落ち着いて対処することが問題解決への第一歩となります。
エラーコードが表示される仕組みとは?
☞ 給湯器は、ガスを安全に燃焼させて安定したお湯を供給するために、内部に多くのセンサーや電子部品を備えています。これらを常時監視し、異常がないかを自己チェックする機能を「自己診断機能」(じこしんだんきのう)と呼びます。
ガスの点火に失敗した時や水の流れに異常が生じた場合、またファンモーターが正常に回らなかったりした際に、この自己診断機能がそれを検知します。そして、発生した異常の種類に応じた番号(エラーコード)をリモコン画面に表示させる仕組みになっています。つまり、エラーコードは、給湯器が「体のどこどこが不調です」と教えてくれているのです。
最初に試す「リモコンリセット」の正しい手順
☞ エラーコードが表示された際にご自身で試せる対処法がリモコンのリセットです。
スマートフォンやパソコンの調子が悪い時に再起動するのと同じで、給湯器も一時の電子的不具合(落雷による電圧の乱れや通信の一時的なエラーなど)で誤作動を起こすことがあります。そのような場合は、リセット操作だけで復旧することが少なくありません。
【リセットの正しい手順】
1.まず、台所か浴室どちらかのリモコンの「運転」スイッチを押して、電源を「切」の状態にします。リモコンが複数ある場合、どちらか一方のスイッチを切ればもう一方も連動して電源が切れます。
2.スイッチを切ったらすぐに電源を入れ直さず、1分ほど時間をおいてください。内部のコンピューターが完全にリセットされるのを待つためです。
3.1分ほど経過したら、再び「運転」スイッチを押して電源を「入」にします。
4.リモコンの液晶画面を見て、エラーコードの表示が消えているかを確認してください。表示が消え、通常通りお湯が出るようになれば、応急処置は完了です。
⇒ リセット操作でエラー表示が消え、通常通りお湯が出るようになれば、原因は一時的な誤作動であった可能性が高いです。
リセット操作における注意点
● 給湯器本体の電源プラグは抜かない
⇒ リセットは、基本的にリモコンのスイッチ操作だけで十分です。屋外にある給湯器本体の電源プラグを抜き差しすると別の設定がリセットされてしまう可能性もあるため、まずはリモコン操作だけをお試しください。
● 何度も繰り返さない
⇒ リセット操作を1〜2回試してもエラーが消えない、または一度消えてもすぐに再発する場合は、内部の部品が物理的に故障している可能性があります。何度もリセットを繰り返しても状況は改善しないため、専門業者への連絡に切り替えましょう。
【リンナイ(Rinnai)】エラーコード一覧と原因・対処法
☞ ここからは、国内で多く使われている給湯器メーカーの一つ、リンナイ(Rinnai)製給湯器で表示される代表的なエラーコードについて解説します。ご自宅の給湯器がリンナイ製の場合は、こちらを参考にしてください。
⇒ リンナイのエラーコードは、基本的に2桁または3桁の数字で表示されます。桁数が違っても、下2桁が同じであれば同じ内容のエラーを示していることがほとんどです(例:「11」と「111」)。まずは慌てずにリモコンリセットを試し、それでもエラーが消えない場合に以下の内容を確認していきましょう。
「111」「11」→点火不良のエラー
☞ これはリンナイ製給湯器でよく見られるエラーコードで、点火不良、つまり給湯器がお湯を作ろうとガスに着火しようとしたものの、何らかの原因で火が点かなかったということを示しています。
ガス漏れなどの危険を防ぐため、給湯器は数回点火を試みて失敗すると安全装置が作動して運転を停止し、このエラーコードを表示します。
⇒ 給湯器本体の故障ではなく、外的な要因が原因であることも多いです。
【ご自身でできる対処法】
☞ <ガスの供給を確認する>
● ガスコンロはつくか。(ガスコンロがつかなかったらご家庭へのガス供給が止まっている可能性があります。)
● マイコンメーターは点滅していないか。(屋外にあるマイコンメーターの赤いランプが点滅している場合は、安全装置が作動してガスを遮断しています。メーターについている復帰ボタンを押して、ガス供給を復旧させてください。)
● 給湯器のガス栓は開いているか。(給湯器本体の下につながっている配管にガス栓(通常は黄色いシールや線が目印)があります。この栓が配管と平行になっていれば「開」、垂直になっていれば「閉」の状態です。閉まっていたら、開けてみてください。)
● プロパンガスの場合、ガスの残量は十分か。
☞ <天候や給湯器周りの環境を確認する>
● 大雨や強風の後ではないか。(悪天候の際に点火部分が湿ってしまうと一時的に点火不良を起こしがちです。天候が回復して数時間経てば、内部が乾燥して正常に作動することがあります。)
● 給排気口がふさがっていないか。(給湯器の前面や上部にある給排気口の周りに、ゴミや落ち葉などが詰まっていたり物が置かれていたりしないか確認してください。)
⇒ これらの外的な要因に問題がない場合、給湯器内部の点火装置やセンサーの不具合が考えられるため、専門業者による点検が必要になります。
「140」「14」→温度異常・過熱防止のエラー
☞ 過熱防止装置(給湯器内部の温度が異常に高くなった際に、安全のために燃焼を停止させる装置)が作動したことを示しています。給湯器が「これ以上運転すると危険だ」と判断し、自らストップをかけた状態です。
⇒ 原因の中で多いのは、浴槽内にあるお湯の吸い込み口「循環アダプター」のフィルター詰まりです。特に追いだき中にお湯の循環が滞り、給湯器内部の熱が逃げ場を失って異常高温になりやすくなります。
【ご自身でできる対処法】
☞ 循環アダプターのフィルターを取り外し、歯ブラシなどで優しく掃除してみてください。
その他の主要なエラーコード
☞ 上記以外にも、よく表示される主要なエラーコードがいくつかあります。
● エラーコード「032」
⇒ ふろ湯はり連続タイマーの異常です。浴槽入水栓の閉め忘れ、連続湯はりが行われたときに表示されます。
● エラーコード「610」
⇒ 「燃焼ファン」(燃焼に必要な空気を送り、排気ガスを排出するファン)の不具合を示します。ファンの回転に異常が検知されると、安全のために着火できなくなります。専門家による点検が必要です。
● エラーコード「710」
⇒ 給湯器の電装ユニット(すべての動作を制御する電子基板)の異常を示しています。リモコンリセットで復旧しない場合は、専門業者に連絡をしてください。
【ノーリツ(NORITZ)】エラーコード一覧と原因・対処法
☞ 続いて、リンナイと並び国内で高いシェアを誇るノーリツ(NORITZ)製給湯器の代表的なエラーコードを見ていきましょう。エラーコードの数字は他社と共通するものも多いですが、ノーリツ特有のコードもあるため、ご自宅の給湯器がノーリツ製の方はぜひ参考にしてください。
⇒ ノーリツ製給湯器のエラーコードも、基本的には2桁または3桁の数字で表示されます。まずはリモコンのリセットを試し、それでもエラーが消えない場合は以下の内容を確認していきましょう。
「111」「11」→点火不良のエラー
☞ 表示される頻度が高いエラーコードの一つが「111」です。これは「点火不良」(ガスに正常に着火できなかった状態)を意味し、給湯器がお湯を作ろうとしたものの、火が点かなかったというサインです。
⇒ 原因は、リンナイの場合と同様に、給湯器本体の故障とは限りません。まずは、ガスの元栓が閉じていないか、屋外のガスメーターが赤く点滅していないか、といったガスの供給に関する項目を確認してください。また、大雨や強風などの悪天候の後には安全装置が作動してこのエラーが表示されることも少なくありません。これらの外的要因を確認し、リモコンをリセットしてもエラーが消えない場合は、専門業者による点検が必要です。
「140」「14」→温度異常・過熱防止のエラー
☞ このエラーコードは、「過熱防止装置」(給湯器内部の温度が異常に高くなった際に、安全のために燃焼を停止させる装置)が作動したことを示しています。給湯器が内部の熱をうまく逃がせず、「このままでは危険だ」と判断して運転を停止させた状態です。
⇒ 原因としてご家庭で確認できる最も多いケースが、追いだき機能付きの給湯器の場合、浴槽内にあるお湯の吸い込み口「循環アダプター」のフィルター詰まりです。このフィルターが髪の毛や湯垢などで目詰まりを起こすと、お湯の循環が滞り、給湯器内部の温度が急上昇してしまいます。フィルターを取り外し、古い歯ブラシなどで優しく掃除すると、エラーが解消されることがあります。
その他の主要なエラーコード
☞ 上記以外にも、ノーリツ製給湯器でよく表示される主要なエラーコードがあります。
● エラーコード「920」
⇒ これは省エネ型給湯器「エコジョーズ」に特有のエラーで、「中和器」(エコジョーズが排出する酸性の凝縮水を中和して排水するための部品)の寿命が近づいていることを知らせるサインです。多くの場合、設置から約10年で交換時期を迎えます。すぐにお湯が使えなくなるわけではありませんが、早めの点検・交換を依頼しましょう。
● エラーコード「632」
⇒ 「お湯はり異常」を知らせるエラーです。浴槽の栓が抜けている、浴槽の循環アダプターのフィルターが詰まっているといった原因で、設定した水位までお湯が溜められない場合に表示されます。
● エラーコード「710」
⇒ 給湯器の頭脳である「制御基板」(すべての動作をコントロールする電子回路の板)に異常が発生したことを示しています。リモコンリセットで復旧しない場合は、専門家による基板の修理または交換が必要です。
【パロマ(Paloma)】エラーコード一覧と原因・対処法
☞ 次に、シンプルで耐久性の高い設計に定評のある、パロマ(Paloma)製給湯器の代表的なエラーコードをご紹介します。
⇒ パロマのエラーコードも他社と同様に2桁または3桁の数字で表示されます。基本的なトラブルシューティングの流れは同じで、まずはリモコンのリセットを試し、それでも改善しない場合にコードの意味を確認していきましょう。
「111」「11」→点火不良のエラー
☞ これは全メーカー共通で表示頻度の多いエラーコードの一つで、「点火不良」(ガスに正常に着火できなかった状態)を示しています。給湯器が燃焼を開始しようとしたものの、何らかの理由で失敗したという状況です。
⇒ 給湯器本体の故障を疑う前に、まずはガスの供給が止まっていないか(ガスコンロが点くか、ガスメーターが点滅していないか)を確認してください。特に、プロパンガス(LPガス)をご利用のご家庭では、ガスボンベが空になっているという単純な原因も見受けられます。これらの外的な要因に問題がなく、リセットしてもエラーが消えない場合は、点火装置など内部部品の不具合が考えられます。
「140」→過熱防止装置作動のエラー
☞ このエラーは、過熱防止装置( 給湯器内部の温度が異常に高くなった際に、安全のために燃焼を停止させる装置)が作動したことを意味します。機器の異常な温度上昇をセンサーが検知し、安全のために運転をストップさせた状態です。
⇒ 原因として多いのは、追いだき機能付きの給湯器の場合に、浴槽内にある循環アダプター(お湯を循環させるための金具)のフィルターの詰まりによるものです。このフィルターが髪の毛や湯垢で詰まっていると、お湯の循環が滞って内部の温度が急上昇してエラーが出やすくなります。フィルターを掃除し、リモコンをリセットすることで改善することがあります。
その他の主要なエラーコード
☞ 上記以外にも、パロマ製給湯器でよく表示される主要なエラーコードがあります。
● エラーコード「032」
⇒ これは「排水栓閉め忘れ検知」という表示です。お湯はりを開始したものの浴槽の栓が閉まっておらず、お湯が溜まっていない状態を給湯器が検知して教えてくれています。故障ではなくうっかりミスのお知らせですので、浴槽の栓を閉めてから再度お湯はりを開始してください。
● エラーコード「643」
⇒ 「暖房ポンプ異常」を示すエラーコードで、暖房機能付き給湯器(床暖房や浴室暖房乾燥機などにもお湯を供給するタイプの給湯器)に表示されます。暖房用の水を循環させるポンプに異常がある可能性が高く、専門家による点検が必要です。
● エラーコード「760」
⇒ 「リモコン通信異常」のエラーです。給湯器本体とリモコンとの間の通信が何らかの理由でうまくいっていない状態を示します。一時的な不具合であればリモコンのリセットで直りますが、改善しない場合はリモコン本体や配線の故障が考えられます。
給湯器のエラーコードから探る!特に多い原因トップ3
☞ メーカーごとに様々なエラーコードがありますが、実はその原因を突き詰めるといくつかの共通したトラブルに集約されていきます。ここでは、数あるエラーの中でも特に発生頻度の高い原因をトップ3として、ランキング形式で分かりやすく解説します。
⇒ ご自宅の給湯器でエラーが表示された際、まずこの3つのどれに当てはまる可能性が高いかを考えることで、冷静に、そして的確に次の行動に移ることができます。ご自身で解決できる問題なのか、それとも専門家を呼ぶべきなのか、その判断基準としてもお役立てください。
原因① ガスの供給トラブル(元栓・メーター)
発生頻度 ★★★★★
☞ 給湯器のエラーの中で発生頻度が多く、そしてご自身で解決できる可能性も高いのがこのガスの供給に関するトラブルです。代表的なエラーコードとしては、全メーカー共通の「111」や「11」(点火不良)がこれにあたります。
給湯器は正常なのに、燃料であるガスが届いていないために点火できず、エラーが表示されている状態です。
● 本体につながるガス栓が何かの拍子に閉じていないか確認してみてください。
● 長時間のガス使用や震度5弱程度の地震があった際には、「マイコンメーター」(ガスの異常を監視する安全装置)が作動してガスを自動的に止めていないか、確認が必要です。
⇒ これらの場合は、ガス栓を開ける、メーターの復帰ボタンを押すなどの作業で復旧することがあります。詳しい確認方法は、この記事の前半の章で解説した手順をご確認ください。
原因② 水の供給・循環トラブル(凍結・フィルター詰まり)
発生頻度 ★★★★☆
☞ 次に多いのが、水の流れに関するトラブルです。給湯器への水の供給不足、あるいはお風呂のお湯の循環不良が発生すると、給湯器は安全を最優先してエラーを表示して運転を停止します。
● 配管凍結
⇒ 特に冬の朝に多い原因です。給湯器に接続されている「給水配管」(水道から水を供給する管)が凍りつき、水が流れなくなっている状態です。
● フィルター詰まり
給湯器の給水口にある「ストレーナー」(ゴミ取り用の網)やお風呂の湯船についている「循環アダプター」(追いだきのためにお湯を吸い吐きする金具)のフィルターが、水垢や髪の毛で詰まっている状態です。
⇒ フィルターの詰まりはお湯の循環を妨げて内部の異常な温度上昇を引き起こすため、エラーコード「140」(過熱防止装置作動)の原因として多く見られます。フィルターの掃除はご自身でできるメンテナンスですので、定期的に行うことをお勧めします。
原因③ 経年劣化による部品の不具合
発生頻度 ★★★☆☆
☞ 上記の外的要因に当てはまらず、リセットしてもエラーが消えない場合には、給湯器を長年使用したことによる内部部品の「経年劣化( 時間の経過とともに部品が消耗・劣化すること)」が原因である可能性が高まります。
給湯器の寿命は一般的に約10年と言われており、特に8年を超えたあたりから以下のような主要部品が故障しやすくなります。
● 点火装置(イグナイター)→ガスに火花を飛ばす部品。
● ファンモーター→燃焼に必要な空気を送り、排気ガスを排出するモーター。
● 電装基板(でんそうきばん)→すべての動作を制御する、給湯器の頭脳にあたる電子回路。
⇒ これらの部品が故障した場合は、ご自身での修理は不可能です。安全のため、必ず専門の業者に点検、給湯器本体の交換を依頼してください。
リセットしても直らない・エラーが頻発する…そんな時は専門業者へ
☞ ご自身でできるリセット操作を試してみてもエラーが解消されないことは、残念ながらあります。その場合は給湯器の交換が必要かもしれませんので、無理せず専門業者に相談を切り替えましょう。
リモコンのリセットは、あくまでコンピューターの一時的な誤作動を直すための応急処置です。エラーが消えない、またはすぐに再発するということは、原因が電子的なエラーではなく、物理的な部品の故障や劣化にある可能性が高いことを示しています。以下に挙げる3つのケースに当てはまる場合は、速やかに専門家による点検を依頼してください。
同じエラーコードが何度も表示される
☞ リセットをしても何度も同じエラーが再発する時は、給湯器内部の部品の故障が考えられます。リセットで解消できるのは電子的な一時エラーだけなので、すぐに再発する場合、原因は部品そのものの物理的な劣化にある可能性が高いです。例えば、朝に「111」のエラーをリセットして、夜また同じエラーが表示される、といった状況がこれにあたります。
リセットで一時的に回復させても根本的な原因である部品の劣化は解消されていないので、不具合を抱えたまま運転を再開してもすぐにまた同じエラーで停止してしまいます。このような状態を放置すると、他の部品にも負担をかけてさらなる故障を招く可能性もあります。
異音・異臭・水漏れを伴うエラーが表示される
☞ 最も緊急性が高い、安全に関わる警告です。
エラーコードが表示されると同時に、以下のような物理的な異常が確認できる場合は、ただちに使用を中止して専門業者やガス会社に連絡してください。
● 異臭(給湯器の周りで「ガス臭い」または「焦げ臭い」においがする)
● 異音(「ボンッ!」という爆発的な着火音や、「ゴーッ」という大きな唸り音が聞こえる)
● 水漏れ(給湯器本体やその下の配管から水が漏れている)
※これらの症状は、「不完全燃焼」(ガスが正常に燃えず、一酸化炭素を発生させる危険な状態)やガス漏れ、漏電といった重大な事故につながる危険性があります。エラーコードが示す不具合内容に関わらず、安全を最優先に行動してください。
使用年数10年以上の給湯器でエラーが頻発する
☞ お使いの給湯器の使用年数も重要な判断基準となります。給湯器の「設計上の寿命」(メーカーが安全に使用できると想定している期間)は、約10年とされています。
設置から10年を超えた給湯器にエラーが頻発し始めたら、交換を検討すべき時期が来たという合図です。10年という歳月で、内部の部品は全体的に劣化しているからです。今見えているエラーは、他の多くの部品も限界に近いことを知らせる氷山の一角に過ぎません。
エラーが消えない…なぜ「修理」ではなく「交換」が推奨されるのか?
☞ ご自身でできる対処法を試してもエラーが消えない場合、多くの方は修理を望まれます。しかし、現実にはほとんどのケースで交換が必要となります。
⇒ なぜ専門業者が交換をお勧めすることが多いのか、その理由を詳しく解説します。
理由① 部品の供給終了と、次なる故障の高いリスク
☞ 給湯器メーカーは、修理用部品を永久に保管しているわけではありません。安全上の観点から部品保有期間が定められており、製品の製造終了から約10年で部品の供給を終了するのが一般的です。そのため、10年以上経過した給湯器は、修理したくても部品がなく、物理的に不可能なケースが多くなります。
また、エラーが頻発するのは、特定の部品だけでなく内部全体で経年劣化が進行しているサインです。そのため、仮に故障箇所を部分的に修理してもすぐに別の部品が故障する連鎖故障のリスクが非常に高くなります。
理由② 長期的な安心と省エネにつながる本体交換という選択
☞ 給湯器の交換は決して安い出費ではありませんが、長期的な視点で見ると、最新の給湯器への交換には大きなメリットがあります。この先10年間の安心感や、月々の光熱費の節約までを考えれば、非常に価値のある投資です。
● 長期保証による安心
☞ 新しい給湯器には、メーカーによる製品保証と、給湯器を交換する業者が施工品質を保証する工事保証の両方が付きます。これにより、この先何年もの間、故障の心配なく安心してお湯を使うことができます
● 光熱費の削減
☞ 最新の省エネ型給湯器「エコジョーズ」は、10年以上前の従来型ガス給湯器と比較して、熱効率が格段に向上しています。同じ量のお湯を沸かすのに必要なガス消費量を約13~15%も削減できるため、毎月のガス代が安くなり、長い目で見れば交換費用の一部を補ってくれると考えてよいでしょう。
交換を決めたら、まずはプロに相談して最適な一台を
☞ エラーが解消しない場合は給湯器の交換が必要となりますが、その前に専門家による正確な診断が不可欠です。故障原因を特定するだけでなく、お客様のご家庭に最も適した新しい給湯器をご提案するために以下の点も確認します。
● 現在お使いの給湯器の設置状況(配管、排気方法など)
● ご家族の人数やライフスタイルに合った最適な能力(号数)
● 必要な機能(オート・フルオート)
● より安全で効率的な設置方法のご提案
業者にスムーズに伝えるための「問診票」テンプレート
☞ 専門業者に連絡する際、慌てていると「何から話せばいいか分からない」となりがちですが、ポイントさえ押さえれば大丈夫です。ここでは、事前に準備しておくべき3つの情報をテンプレート形式でご紹介します。
これらの情報を事前に整理して伝えると専門業者はある程度の状況を把握でき、その後の現地調査や見積もりや交換作業が格段にスムーズになります。お湯が使えない時間を短縮することができるかもしれません。
伝えること① 給湯器のメーカー名と型番
☞ 業者はその給湯器の設計や特徴、よくある故障箇所などを事前に把握でき、的確な準備を整えることができます。
● 確認場所
⇒ 給湯器本体の正面、または側面に貼られている銀色か白色のシール(銘板)をご確認ください。
● 伝える内容の例
「リンナイのRUF-A2405SAW(B)です」
「製造年月は2015年10月です」
⇒ メーカー名と「型番」、そして可能であれば「製造年月」も伝えましょう。スマートフォンでこのシール全体の写真を撮っておくと、間違いがなく確実です。
伝えること② 表示されているエラーコード
☞ 給湯器が自ら知らせている重要な情報です。この番号を正確に伝えることで、業者は故障内容をかなり具体的に絞り込むことができます。
● 確認場所
⇒ 台所や浴室にあるリモコンの液晶画面です。
● 伝える内容の例
「エラーコードは111が点滅しています」
⇒ エラーコードは、1桁違うだけで全く意味が変わることがあります(例:「111」は点火不良ですが、「113」は暖房機能の点火不良を示すなど)。見間違えのないよう、正確にメモするか、これも写真に撮っておきましょう。
伝えること③ エラーが出た時の詳しい状況
☞ 最後に、エラーコードだけでは分からない発生時の具体的な状況を伝えることで、診断の精度がさらに高まります。以下の点を思い出して伝えてみましょう。
● いつから?
<例>「今日の朝から」「1週間前から時々」など
● 何をしている時に?
<例>「シャワーを浴びようとしたら」「お風呂の追いだきボタンを押したら」など
● 天候は?
<例>「台風で大雨が降った後から」「今朝、とても冷え込んだ」など
● その他の症状は?
<例>「ガス臭いにおいがした」「ボンッと音がした」「本体から水が漏れている」など
⇒ また、ご自宅の住居タイプ(戸建て・集合住宅)、給湯器の設置場所(屋外の壁、ベランダ・マンションの玄関横のボックスなど)も有効な情報です。
これらを整理しておけば、電話口でも慌てることなく、スムーズに状況を伝えることができるはずです。
まとめ エラーコードは給湯器からのメッセージ!正しく受け止め、最適な対処を
☞ ここまで、給湯器のエラーコードに関する様々な情報をお伝えしてきましたが、最後に最も重要なポイントを改めて整理します。エラーコードは給湯器からのメッセージと捉え、慌てず、しかし安全を最優先に行動することが迅速で確実な解決につながります。
リモコンに表示される2桁または3桁の数字は、ただの数字の羅列ではなく、給湯器が「どこが、どのように不調なのか」を具体的に教えてくれるサインです。このメッセージを正しく受け止め、適切な行動を取ることで、不要な心配や出費を避けることができます。
まずは自分で安全にできること
☞ エラーコードが表示されたら、専門業者に連絡する前にまずはご自身で試せる安全な初期対応があります。
● リモコンのリセット
⇒ 最も基本的で効果的な対処法です。リモコンの「運転」スイッチを一度切り、1分ほど待ってから再度入れるだけで一時的な電子的な不具合であれば復旧することがあります。
● 外的要因の確認
⇒ エラーコードの原因が給湯器本体の故障ではなく、ガスメーターの安全装置作動や家庭のブレーカーが落ちているといったことであるケースも少なくありません。
これらの簡単なチェックは、多くの場合5分もかからずに完了します。まずは落ち着いて、ご自身でできることを試してみてください。
危険を伴う場合は迷わずプロに相談
☞ ご自身で対処できるのは、あくまで安全が確保されている場合のみです。エラーコードが表示されると同時に、以下のような五感で感じ取れる危険なサインがある場合は、ただちに使用を中止して迷わず専門業者やご契約のガス会社に連絡してください。
● 異臭 →「ガス臭い」または「焦げ臭い」においがする。
● 異音→ 「ボンッ!」という爆発的な着火音や、「ゴーッ」という大きな唸り音が聞こえる。
● 水漏れ→ 給湯器本体やその下の配管から水がポタポタと漏れている。
⇒ これらの症状は、「不完全燃焼」(ガスが正常に燃えず、一酸化炭素を発生させる危険な状態)やガス漏れ、漏電といった重大な事故につながる可能性があります。お客様の安全が何よりも最優先です。
※掲載されている情報は、発表時点のものです。閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。掲載する文書・写真・イラスト・動画・ソフトウェア・リンクその他各種情報等は、当社が全ての情報の正確性および完全性を保証するものではありません。当社は、当サイトに掲載する内容の全部または一部を予告なく変更する場合があります。ただし当社が当サイトを更新することをお約束するものではありません。また、当サイトにリンクが設定(当サイトからのリンクも含む)されている他のサイトから取得された各種情報によって生じた損害についても、一切の責任を負いません。
監修者
ダスキン給湯器テクニカルアドバイザー 河津勇司
給湯器交換企業にてガス給湯器取り付け作業を担当
これまでに施工経験数3000以上を実施。個人事業を立ち上げ、給湯器取り付け経験を積む。
現在は株式会社ダスキンにて給湯器施工及び後輩育成に従事。





